第二章 ようこそ!ブレイブ・アカデミーへ!


  第二章 ようこそ!ブレイブ・アカデミーへ!

 

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 体が軽い。


まるで羽のようだ。


目の前が漆黒に覆われ自分が眠っていた事に気がつく。寝るのなんていつぶりだろう。


あぁ、思い出した。


(たしか……僕…魔王と闘っていたはずじゃ…………違う……何を寝ぼけているんだ。あの魔族おんなの魔法を喰らって……気を…失った…………?)


 初めての事だった。


今まで死ぬ程の怪我や痛みを乗り越え、魔族共を殺してきたが……まさかただの下位如きに気絶させられるなんて。


10万年前なら、許されない状況だ。


勇者は改めて自分の未熟さを痛感する。


勇者の凄い所は己の弱点を完全に克服する事。


これはスキルによる物では無く己の圧倒的な〈センス〉そして、また強くなる。


「まさか主が私以外に破れるとはw訳10万年主が起きるのを待った甲斐があったと言うものよww」


「!!!」


 先程まで現実と夢見の間だった勇者だったが、【奴】の声を聞いた途端。


すぐさま戦闘体勢を取った。


「よ!10万年ぶりだな!勇者君〜w」


 外見、口調、声質、性別、目に見える情報は全て以前の魔王やつとは違う。


だが本能が言っている。


奴は紛れもなく。


魔王だ。

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