第一章 感情を無くした少年 4

確かに直撃したはずの魔法が、奴に擦り傷一つ付けていない。


それどころか神級魔法が掻き消された。


(こんな事があり得るのか?あの魔王四天王達を殺した神話級の魔法だそ?何故下位如きに傷一つ付けられていないんだ……)


その疑問に答えるかの様に奴が答えた


「君の攻撃が何故私に傷をつけられて無いか……そ、れ、は〜魔王様が君の力を従来の100分の1に封印したからで〜す。プププ〜全く自覚無さそうだったね〜」


(なるほど……だから思った様な感覚が体に感じられなかったのか)


これで安心した


俺の力が以前の様に戻ればまだ奴らとやり合えるかも知れないと言う事だ。


俺は咄嗟に質問をした


「どうすれば以前の様な力が戻る?」


 正直素直に教えてもえるなんて微塵も思っていない。


せめてヒントだけでも貰えないか僅かな希望に賭けた。


すると先程までちゃらけていたはずの奴が真剣な眼で答えた 


「力を戻す方法…それは………君が感情を取り戻す事だよ」


「感情を……戻す……」


(これは困った事になった……そんな方法は知らない)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る