第七話『為動機神体』 破
ロボットの形は簡単に述べると、無骨な
両手にはそれぞれ、砲口の様な大筒を備えた
他にも、頭部や胸部、脚部にも何らかの攻撃、防御機能が備わっているように思える。
荒ぶる武威を
しかし、決して悪い気はしない。
そんな
「全高二十八
ニュースの映像で、高校の頃に戦った二足歩行ロボットを
だが、
「
それを悟ったのか、
「
「良いんですか!?」
満天の星空の様に眼を輝かせる
「どうやら、男性が
「マジか……。マジか……! マジですか? マジですか!?」
「
「今すぐに、という訳には参りませんが、条件さえ整えば訓練次第で自在に操れるようになりますよ」
「条件?」
「『
つまり、今日より
「マジか……マジか……。」
「
そういえば「
「
「
「それ、
目の前に
そんなものを、自身に反感を持つ人間に任せるなど、
しかし、
「先程、
「え? あ……」
「やはり、お聴き頂けておりませんでしたか」
巨大ロボットを目の当たりにして子供の様に
「すみません……」
「簡単に説明いたしますと、
「成程……。ん?」
一つ、
「
「ええ。
「あの、つまり
「はい。
とうとうはっきりと言われてしまった。
「
「あの程度の
確かに思い出してみると、
最後に伸すことが出来たのは、その直前に
「見込み無し、か……」
「戦闘員になりたかったのですか?
「いや、それは全然、なんですが、やっぱり男としては面と向かって『戦いの才能が無い』って言われると一寸傷付くんですよね……」
「然様で御座いますか。では、第二の条件ですが……」
振り向いて、入り口の傍らに掛けられた
「本日、六月十日。丁度三週間後に、
「七月一日か……」
今月だけ辛抱すれば良い、と考えれば
「それまでの訓練で、必要最低限の
「はい。ですが、操縦の訓練は近い内に行えますので御安心ください」
「そうなのですか? さっき今の
「熟練者の補助があれば可能なのですよ。不足分の
それは丁度エレベーターのボタンの役割を担っており、柵の向こうへ昇降機が降りて来る。
「本日は、
「先ずは感覚に慣れたいですしね」
「いいえ、本日の
またしても
「言い直します。結構傷付きます」
「然様で御座いますか。心理的な要因ならば克服の見込みは御座いますので、そこまで気を落とされることも無いですよ」
「心理的な要因?」
「
幼馴染の
「慰めたつもりでしたが、逆効果だったようですね。まあ、つまりますところ
「そう……ですか……」
昇降機が到着した。
「では、搭乗しに行きますよ。三週間はあっという間です。気をお引き締めください」
「はい……」
「何としても脱出してくださいませ。
「それは……
「特に
「え?」
「総括と呼ばれる制裁を受け、死体は羆の餌となりました。昨日最終試験として戦って頂いた、あの羆ですよ」
自分を
「そういうことですので、これより三週間は死に物狂いで目標を達成してくださいませ」
「解りました」
昇降機が二十数
丁度、壁伝いにミロクサーヌ改の首の後ろまで伸びている。
「では、参りましょうか」
二人はこの巨大なロボットの内部へと入っていく。
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