うり

花を見つけた、道ばたで、

うずくまってみないと分からないような花を、見つけた。

名前は分からない、見たこともない花。

一つ摘んで帰ろうと思うほど、鮮明だった。

花びらになりたいと思った。

子供の好奇心にちぎられるような花びらに、

君に綺麗と愛でられるような花びらに、

花瓶を立てるほど好きではなくて、たまにはしゃがんで眺めるくらいには好きで。

君はいい人、

スカートに花柄をちりばめるいい人、

結局どこまで本当のことで、本当のことを知っているのは花だけで、

夜が好きなんだと思った。

黒くて、暗くて、白い花も見えないような夜。

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うり @dadada-chabashira

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