2 ジャンルの土台に関して思うこと

 ファンタジー書きに見かけるのが『創作においてハイファンタジーが最高峰である』という考え方。俺からしたらそんなことはどうでもいい。

 何故なら人に与えるものの方向性が違うから。


 ファンタジーは【夢】を与えるものだと思う。

 現代ものやSFは【希望】を与えたり、【問題提起】するものだと思う。

 時代物とは【学び】を与えるものだと思う。


 ファンタジーには二方向あると考えていて、どちらも【発想とIF】の世界ではある。

 しかし異世界転移、転生ものは【主人公に対しての発想とIF】の世界。

 ハイファンタジーは【オリジナル設定された世界】なので、世界観に対しての【発想とIF】だと捉えている。


 これをゲームに例えるとハイファンタジーは買った時、もしくはそのゲームがどんなゲームか決まった時に『どんな世界で冒険できるのだろう』とフィールドや世界観に対してワクワクすると思うのよ。

 もちろんストーリーも気にはなるだろうけど、まずはどんな世界なのか視たいよね。


 それに対して異世界転移、転生、召喚などの現実世界から移動するものは【主人公に何ができるのか】の方が気になると思うんだよね。

 元はどんな境遇でどんな発想によって何ができるようになるのか。世界観よりも能力が気になるのが移動モノだと思う。


 pixivの漫画などでもおっさんが美少女に転生して……なんて話も見かけるし。元の人物と転生後のギャップも楽しめるのが魅力のジャンルだと思う。そして転生前の能力や知識をどう生かすか? ここも見どころの一つでしょ。


 なのでどちらが上とか言う話ではなく、楽しめる部分が違う。そう捉えるべき。

 好き嫌いは個人の問題。

 

 土台のジャンルというのは、自分が何を表現しようとしているのかで変わってくるので結果でしかない。

 より表現したいものに合う土台で書く。それが結果的に完成度が高くなり、面白さに反映される。ただし、好みは人それぞれ違うので『面白さ』は誰にも保証はできないものである。

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