第19話 国際デート6~H好きなケニア人~
前回紹介したように、東アフリカの都市部ではマッチングアプリでのマッチング率は極めて高い。
僕は実際にはメッセージのやりとりがメインで会った人は2人だけであるが、今回はそのうちの1人を紹介する。
前回紹介したTinderユーザー層1. 純粋に性行為が好きな人にあたる女性だ。
彼女の名前はローズ。歳は僕と同じくらいだっただろうか。
写真で見た感じ、柔らかい表情が特徴的な少し顔周りがふっくらした人だった。
僕はマッチしても自分から連絡することはなかったため、この時も彼女の方から連絡がきた。
基本的には”Hi”といった超短文が女性から送られてくるのだが、たしかローズは最初から積極的なメッセージを送ってきた。
「どこから来たの?日本?どれくらい滞在するの?」
こんな感じのアクティブなメッセージは珍しく、少し警戒しつつも、返事をすることにした。
すると、
「このアプリを使っている目的を知りたいんだけど」
僕はこの手のやり取りは東アフリカでは初めてで、とても印象的だった。
僕が返事をする前に彼女から
「実は私、パートナーを見つけることには興味がないの。正直に言うと、セックスがしたいの。もしあなたが彼女をつくりたいようであれば、私のことは忘れて。」
と連絡がきた。
「セックスをしよう」という連絡をしてくる女性は一定数いた。
その人たちがどのような理由で誘ってきたのかはわからないが、たいていは出身地を聞かれた後に、単刀直入に聞いてくるか、あるいはその日や次の日の予定を聞いた後にセックスのお誘いがあったものだった。
メッセージのやりとりだから、当然わからないのだけど、ほとんどのセックスを誘ってきた女性は短文で淡白な印象だった。
たまにしつこく連絡来る人もいたが、騙されて身包み剥がされることもあるため、警戒心は持っていた。
しかし、ローズのメッセージにはなんとなく温かさと優しさを感じたのを覚えている。
興味本位で「いや、僕も今パートナーは探してないよ。セックスできればいいかなくらいに思ってる」と返した。
すると、
「よかった!私と同じ目的なのね!それで、もしよかったらなんだけど、私とセックスしない?私、アジア人とセックスしたことがないからしてみたいの。」
短文ではなく、こんな感じで長めに、しかも嘘をついているような雰囲気ではないメッセージに僕はとても驚いていた。
特に、嫌であれば遠慮なく断って大丈夫だと言われたのは初めてだった。これほど相手を気にかける言い方をするアフリカの人はいただろうか。
その時、僕は赴任地の地方都市に移動する前で、首都のナイロビで研修を受けていたため、僕はわりと時間があった。
僕は好奇心に駆られて「いいよ!」と送ってしまった。
「本当!?うれしい!そしたらいつどこで会おうか?今はどの辺に泊まっているの?」
と言う感じでやはり短文では返してこないところに本音を感じた。
とはいっても、若干怖くなり、僕は身構えた。
「今ちょっと忙しいから後日でもいいかな?」
といったん引き延ばしてみた。
「全然大丈夫!都合のいい時教えて!本当にうれしい、ありがとう!」
正直、他の人たちがあまりにも淡白だったため、この人は本当にケニア人かと疑いたくなった。
それからどうでもいいような雑談をいくつかした。
僕は試していたのだ。本当に信用していいかどうか。
おそらく、問題ないと思って、いよいよ僕は彼女を誘った。
「今日はもうやることがないから、良ければ僕の泊まってるホテルに来る?」
「本当!?行きたい!ちょっと待ってね、準備するから2時間後とかでもいい?」
僕たちは昼過ぎに僕のホテルで会うことになった。
ドキドキしながら2時間ほど待った。
変な人だったらどうしよう、何か盗まれたらどうしよう。
そんな不安に駆られて貴重品はすべてスーツケースに入れてカギをした。
ただ、時間帯的にはとても安心できる時間だった。
昼過ぎでお昼を御馳走する必要もなければ、おそらく夜ご飯も御馳走する必要がない。
晴天でとても明るくて、陽気な気候だったため、心を落ち着かせやすかった。
「ふぅ・・・」と一息ついて緊張をほぐすと、彼女から電話がきた。
「今、フロントにいるわ」
僕は急いで迎えに行った。
赤い少し派手目なドレスに身にまとって彼女は待っていた。
『しまった。売春婦か!?』と一瞬警戒したが、僕に気付いた彼女は笑顔で寄ってきた。
思っていた以上に、ふくよかではなかったのは僕の嗜好的にはうれしかった。
程よく胸もあり、髪はおそらくウィッグだったが、軽くパーマがかかってきれいだった。
愛嬌のある笑顔がプロではない気がした。
「念のため確認だけど、お金とか請求しないよね?」と恐る恐る聞いた。
少し失礼だったかもしれない。
少しむっとした表情で「しないしない」と返された。
部屋に入ると機嫌はなおっていて「私、なんだか緊張してきた」と笑顔で言った。
『ひょっとして、処女なのか?』なんて思ったりもした。
とりあえず、どうしようか・・・と2人でなんとなくぎこちない様子でいたため、僕はいったん雑談することにした。
どの辺に住んでいるのかとか、結構いろんな人とアプリで会っているのかとか。
意外にもアプリで会うことは初めてだったらしく、欧米や他のアフリカ諸国の人とセックスをしたときは、クラブでの出会いだったらしい。
アジア人はまずクラブにいないし、マッチングアプリにもいない。
仮に見かけても英語ができなかったりしたらしい。
町中で見かけても英語を話していないので、アジア人と仲良くなる機会はなく、もちろんやる機会はなかったということを教えてくれた。
クラブに一緒に行く友達に韓国人彼氏がいたことがあるらしく、自分もアジア人とやってみたいという思いが長らくあったらしい。
彼女が緊張していた理由が、なんとなくわかった気がした。
欧米の人とやる時は、腕や足の産毛が気になるものだが、アフリカの女性の肌はすべすべしていて気持ちがいい。
普段は僕が受け身だが、この時は僕がゆっくりとリードした。
「そういえば、コンドームをつけても大丈夫?」と聞くと少し考えた後、「いいよ」と言ってくれた。
でもフェラの時はゴムなしでお願いしたいと言われたので、了解した。
ゴムをつけたおかげで、秒でイッテしまっても、僕はそのまま続けることができた。
とはいえ、それほど長くはなかった。
まだまだ明るいうちに終わってしまったが、彼女は最後まで笑顔でいてくれた。
「なんだか初めてのアジア人との経験が僕で申し訳ないな。僕うまくない自信しかないんだよね」
「そんなことないよ。優しくしてくれたからよかった。」
「アジア人とやってみて、他の人たちと比較して、どう?」
「うーん、優しいところが違うかな。アフリカの男は乱暴な人も多いし。これはあなたとやった感想だけど、ちんこの大きさも私的にはちょうどよくて好きよ。」
「あー、アフリカの男性のはやっぱり大きい?」
「小さい人もいたよ。人によるんじゃないかな。ただ、あなたのは私的にはちょうどよかった。っていうか、あなたのは十分大きいと思うよ。・・・もっとやりたければ、やれるけど、どうする?」
「ははは!僕も気持ちよかったからまたやるか!」
そんな感じで一息ついた後、2人で臨戦態勢に入った。
暗くなる前には服を着て、部屋で雑談をした。
僕が地方に行くことを知ると、首都に来る際は連絡してほしいとお願いされた。
僕も安心感があったため、ぜひまた会おうと言って解散した。
ただ、ローズからお礼メッセージこそ来たものの、その後連絡をとりあうことはなく、本当に僕のテクニックに満足してくれたのかは心配だった。
ひょっとしたら、アジア人はへたくそというイメージになってしまったいないか、少し気がかりだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます