第2話 自覚したきっかけ
僕のあそこのサイズが人より大きいことに気づいたのは幼少期。
当時、周りの友人の家にお泊りをしたり、友達が泊まりに来ることが多く、お泊りをすると当然のように友達と一緒にお風呂に入った。
すると周りの子のサイズは同じくらいなのに対して僕のだけだらんとぶら下がっていて長さが2倍も3倍もあることに気がついた。
当時は成長が他より早いのだろうと思って気にしていなかった。
しかしこれが小学生にもなると意識が変わってきた。
幼稚園の時の友達同様、周りの友達のあそこのサイズが小さかった。
僕は困惑した。
なんでみんな僕より小さいのか。
なんで僕のはみんなより大きいのか。
幼いうちは、まだ僕のサイズを笑う友達はいなかった。
しかし、僕は明らかにコンプレックスを感じ始めていた。
あれは僕が2年生になった時だった。
一歳年上の友達のお姉さんと3人でお風呂に入ったことがある。
お姉さんと友達は先にお風呂に入って僕を待っていた。
するとお姉さんが
「弟のおちんちん柔らかくて気持ちいいんだけど、僕君のも気持ちいいのか触ってみていい?」
と聞いてきた。
僕はドラえもんのしずかちゃんばりに
「いやー!」と赤面しながら叫んだ。
顔を赤くし、嫌だなあと思いながらお風呂に入ると僕のぶらぶらぶら下がったあそこをお姉さんがまじまじと眺めていた。
お姉さんは目をまんまると開けながら、僕が浴槽に浸かるまでじろじろと僕のさおを見て言った。
「なんか、大きいね…」
僕が初めて人に大きいと言われたのはこの時だったと思う。
次第に僕はお泊まりの時は家で先にお風呂に入ることで他のみんなと裸にならないようにした。
我ながらなかなかの策士だった。
しかし、四年生の時に転校生が来て、週末その転校生の家に泊まることになった時はそううまくいかなかった。
転校生が僕とお風呂に入るんだと言い張ったがために僕は親に先にお風呂に入ることを止められた。
しぶしぶ転校生とお風呂に入るとその時、僕は人生で初めて僕のあそこの大きさで笑われた。
恥ずかしかった。
僕のを見た瞬間大声で笑い、寝るまでずっと笑い続けていた。
彼は休みが明けても僕のあそこの大きさをネタに笑っていた。
当時僕の学校には僕らのアイドルともいうべきとびきりかわいい先輩がいたのだが、彼は下校途中にその先輩に笑いながら僕のあそこの大きさについて説明していた。
ひーひー笑いながら、もはや何を言いたいのか分からないくらい笑い続けていたが、ついに彼は言った。
「こーんなにこいつのちんこでかいんだよw」
大袈裟に僕のあそこのサイズを誇張しながら女の先輩に言うと、アイドル的な先輩も顔を真っ赤にして笑った。
僕はとにかくそれが恥ずかしかった。
幸い僕は親の都合で五年生になる頃に転校した。
転校先では誰かの家に泊まったり誰かが泊まりに来ることはなかった。
体育の着替えは電光石火の如く終えて、水泳の時は部屋の角でこっそり着替えてもっこりした股間が見えないよう可能な限り体育座りをしたりタオルで股間を隠すことで平穏な日々を送ることができた。
とはいえ、着替えの生じる体育と水泳は常に嫌いな科目であり続けた。
運動そのものは好きだっただけに、着替えのあの瞬間は大っ嫌いだった。
転校先では一応の平穏は保たれたが、唯一、健康診断の時だけは大きな騒ぎになった。
下着一枚で列になって各検査を待つあの時間は苦痛だった。
隠すものもないから下着がこんもりとしていることがクラスの男の子にバレたのだ。
「僕君の、すげえ。めちゃくちゃもっこりしてる。」
それは笑いではなくドン引きだった。
中には笑った子もいたが、他のクラスの男子も交えて、学年中の男子が僕のあそこの大きさを見て引いていた。
だからこそ、修学旅行でみんなでお風呂に入った時は僕のあそこを一目見ようと周りが僕に声をかけてきた。
しかし、僕は恥ずかしいと言うとみんな気遣ってくれて見ないようにしてくれた。
同級生の優しさに触れつつ、僕は無事に学校を卒業できたのであった。
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