第3話 焼肉はダメですか


 転移の謎は解けた。

 ……飛んじまったもんはしかたねえ! 重要なのはこの局面をどう生き延びるかだ!


 ――きゅるるるるるるるる〜


「ばあちゃ……グランマ、腹減った」


 それはともかく、喉の渇きと空腹でもはや俺の気力体力は枯渇寸前です。


『あらそうよね。すっかり長く話してしまって。ダンジョンと魔力の関係がある程度分かったなら、ひとまず解説は終わりにしましょう』

「ダンジョンが魔力で色々作れるってことは、食べ物や飲み物も作れるってことだよな?」


 ダンジョンコアに登録すれば食料の心配はしなくて良い。

 登録前ばあちゃんが言っていた。

 ダンジョンの仕組みを多少なり教えてもらった後なら、その意味が理解できる。


 てか、念願の焼肉できるんじゃね?


『まずはお水と、お野菜ね』

「え!? 肉は!?」


 俺の焼肉パーリィは!?!?!?!?!?


『お肉は魔力コストがとても高いのよ。お野菜なら、育つ前の種を出すのにほとんど魔力が要らないわ』

「種から野菜育てて収穫なんて、そんな悠長なこと言ってられる腹具合じゃねえよぉ〜!」

『ユウくん、お野菜は魔力を使って育てるの』

「俺の、魔力?」


 つい、ジッと手を見つめる。

 そういえばダンジョンの魔力については説明してもらったが、俺自身にあるという魔力はまだまだ未知数だ。


『ダンジョンに魔力を注いで完成したものを作るより、自分の魔力で完成させてしまう方が、魔力効率……いわゆる、コストパフォーマンスが良いの』


 俺自身忘れがちだが、曾祖母からなんて単語が出て来るの、すげーギャップだよな。


『それに、植物を育てることで魔力の循環を意識して、スムーズな魔力操作を身につければ、魔素から魔力への変換効率だって上がるわよ!』


 ふんす、と鼻息も荒く主張する曾祖母。

 なんだかいつもと雰囲気違いません?

 

『そう! 魔力操作鍛錬こそ、頂へ至る道! 魔力操作、これ即ち魔導士の正道!』

「待って待って待って待って! 圧が強い!」


 半分くらい頭から抜けたが、魔力操作への並々ならぬ情熱は受け取った。受け取った情熱で圧死しそうなんだけど。

 一先ず、未だ興奮冷めやらぬ様子で『果てなき魔道探究の旅!』とか叫んでる曾祖母を落ち着かせないと。


「グランマ! グランマー! 分かった、野菜育てるから! 育て方教えて!」

『……コホン……失礼したわね。私ったら久しぶりの魔力のお話に興奮してしまって。それでは魔力操作の練習を始めましょうか』


 野菜育てるより魔力操作になっちゃってるよ。

 この曾祖母、スパルタすぎんか。


『始める前に確認しておきたいことがあります』

「はいはい、なんでしょう」


 めっちゃ腹減ってるから早めにお願いします。


『ダンジョンコアに登録するとき、魔力の属性を確認されたと思うのだけど、覚えているかしら?』

「あー、なんかあったな。魔力のかどうかは分かんなかったけど……んー……風だけ確認できません、って言われたと思う」


 他はぶっちゃけ覚えてない。


『木と、土と、水と、火って言っていなかった?』

「ああそれ! それです! その四つは確認できるって」

『あらやっぱり私の魔力適性をそのまま受け継いだのね』

「魔力適性?」

『生き物にはそれぞれ、使いやすい魔力というものがあるの。種族にもよるけれど、人族は個人差が大きいわね。私は植物と大地』

「え? 火と水は?」

『私の適性は木と土に限定されたものではなくて、植物に含まれる水、大地に含まれる水と火、というのが包括されているの。たまにそういった、ちょっとズルい適性が出るのよねえ』


 自分の適性ズルいって言います?


『まあそれでも強いのは木と土なのだけど。風は私も適性がなかったわ。鍛錬すれば使えるようになりますよ』

「あ、絶対それしかダメってわけじゃないんだ」

『人によるかしら。私の弟なんかは、土と光と火と水と風を包括した、とーってもズルい適性だと言うのに、魔力操作が苦手で個々を使いこなせていなかった。木属性や闇属性は多分一生無理だわね』

「ばあちゃん弟いたの!?」

『ええ、機会があれば紹介してあげますから、グランマって呼んでちょうだい』

「あ、はい」


『まず喉の渇きをなんとかしましょう。水魔法は初心者がやっても効率が悪いので、そこはダンジョンにお任せして』

「ありがたや〜」


 ダンジョン様様ですぜ。

 今の俺、カラオケでぶっ続け5時間歌った時くらい喉カラッカラ、ってかもうガラッガラだからね。お願いしますダンジョンコア様〜!


『さ、ダンジョンコアに手を触れて』

「了解」


 手のひらぺたり。

 このダンジョンコアってやつ、さっき触った時も思ったけど冷たくないんだよな。室温より少し高い、微かな熱みたいなものを感じる。

 手触りは、ツルツルっていうよりスベスベ? どこか生き物っぽい。


『触れたら、頭の中で湧き水を想像して』

「ああ、湧き水なら一度作っちゃえばずっと水使えるから便利だね」

『管理者の知恵よ。ダンジョンが魔法で物を作る時、魔力消費は最初だけ。自然にある物を作ると、その物は自然の姿を維持するために自分で魔素を取り込んで魔力に変換してくれるから、ただお水を出すよりお得なの』


 そんな主婦の知恵みたいに言われましても。

 ちょっと釈然としないものを感じつつ、しっかり湧き水を思い浮かべる。


 ――鬼怒川帰りに寄った、湧き水の名所。緑豊かな遊歩道が気持ちよかったなあ。水温は四季を通して11度前後、冬場も凍らずこんこんと水の湧き出る……全国名水百選にも選ばれた超軟水の湧水群。


 の全部を作るには全く広さが足りないから、ほんの一部だけ。ついでに溢れた水は岩の間に吸収されてくれちゃうと、水浸しにならなくて嬉しい……ダンジョンコアさんどうぞよしなに……想像……想像……想像……!!!


 ――ゾワッ


 突然、全身の毛が逆立った。

 

 なんだこれ。

 身体の中を得体の知れないものがゆっくり巡り、ダンジョンコアについた手のひらへ向かってる。

 ズズズズズ、手のひらをすり抜けて、ダンジョンコアに吸われる


「うっわ!!! キモチワルっ!!!」


 咄嗟にコアから離した手をブンブン振る。

 なんじゃこりゃ、これがダンジョンの魔力を消費するってことなのか?


「ん?」


 肌がザワザワ粟立つ。

 そういえば、最近同じような感覚に襲われたような。


『あらあなた、無意識に魔力操作しているのね。ダンジョンの魔力がほんの少し増えたわ』

「へ……?」


 どういうこと?


『多分、想像した湧き水に、あなたの中の水の魔力が反応したんじゃないかしら。それで魔法が発動しかかったものを、ダンジョンコアが吸い取ったのよ』

「ああ、確かに水と……あと木と土っぽいもの想像した。そんな簡単に魔法発動するんだ」

『いいえ。普通は、定着したばかりの魔臓が魔力を巡らせて発動、なんてまずないわ。ユウくんなかなか才能ありそうねえ』


 マジで? よっしゃ!

 ……あれ、でもじゃあさっきのは。


「体の中を何かが動いてて気持ち悪かったんだけど」

『それがユウくんの魔力よ』

「うげぇ、やだよあれゾワゾワした」

『魔力純度と操作精度の問題ね。純粋な魔力を無駄なく動かすと、身体中に力が満ちて気持ち良いわよ』


 ええ〜、それもそれでちょっと怖い〜。


「転移陣の近くでも、似た感じになったんだよな」

『転移陣の……?』

「皮膚が鳥肌立つ感じと、そのあとで視界が揺らぐ? みたいな」

『ああ、多分魔臓が動いたのね。その時ちょうど定着したんじゃないかしら』

「っ! あれが原因かー!」


 あの、ザワッと来てゾワッと来てクラクラ〜!!!

 ……やっぱ魔力ちょっと怖い!


『魔力を発現したばかりでそんなにしっかり感知できるなら、鍛え甲斐があるわ〜』


 嬉しそうなばあちゃんの声が耳の奥で木霊する。

 できれば鍛錬はお腹が満ちてからにして欲しいな。


 もっと曾孫に優しさを。


『ところでユウくん。お水はいいの?』

「あ、そうだ水! ちゃんと出来てる?」


 見回した先に、勢いよく流れるづるもの。


「完璧じゃん!」


 ダンジョンの創造魔法はしっかり成功したらしい。

 俺が思い浮かべた通り、湧いた水はしばらく流れてから岩の間に消えていく。

 ちゃっかり周りの苔やシダ植物まで創造してるのはなんなんだ。あ、水底に綺麗な石みっけ。

 

「うっひょー! 日本の名水異世界で独り占め!」


 俺はジャブジャブと両手で水を掬い、浴びるように飲んだ。

 ゴク、ゴク、ゴク、ぷはぁ〜!


「水、うっまい!」


 優しい軟水の味のせいだろうか、なんだか無性に泣けて来る。

 少なくともこれで脱水は免れたよ。


『溜めずに直接ダンジョンへ還す形にしたのね』

「ゴクッゴクッゴクッ、んえ? 水浸しになったらゴクッ嫌だゴクッから、ゴクゴクッ床に吸収されたら良いなゴクッ、んぐ、って、想像したんだけどゴクッ、ぷは……だめだった?」

『いえ、湧き出てその場に溜まる形より良さそうだわ。今は作られたときの魔力で湧いているけれど、しばらくすれば自然と魔素が変換されて、多少はダンジョンへ魔力補充の足しになるでしょう。……ユウくん、飲み過ぎではなくて? 急にたくさん飲んだらお腹壊すわよ?』


 ハッと我に帰り袖口で顔を拭おうとしたが……初夏の庭から転移して来た俺は、残念ながら半袖だ。

 首にかけたタオルも水が跳ねて濡れてるし。

 無我夢中で飲んでしまったぜ。


『仕様のない子ねえ。洞窟内は結構冷えるのに』


 確かに。日も差さないここは半袖だと若干肌寒い。


「グ、グランマ……正直寒いかも……」

『あなたは、本能で突っ走らずもうちょっと考えて行動なさい』

「すっごく聞き覚えある指摘〜!」


 こんなところで通知表の呪い再びか!

 全部、俺が、悪い。Q.E.D.


『暖を取るものを後で考えましょう。その前にお野菜よ』

「う……はい……食べ物欲しいデス……」


 多少水で腹は膨れたが、どうしたって襲って来る空腹感。

 健康な21歳児が朝からなんにも食べず労働に転移に管理者登録にと勤しめば、そりゃお腹の中はカタストロフですよ。


 もう野菜で良いから食いたい!


 本当は肉が食いたい!


「今度は、ダンジョンコアに種作ってもらえばよいのでしょーか?」

『そうね。普通の種なら、具体的に想像しなくても"種"とだけ願えば選ばせてくれるわ』

「選ばせてくれる?」

『やってごらんなさいよ』


 頭にハテナを浮かべつつコアに手をつく。また魔力吸われたら嫌だから想像はしない。


「種」


【選べる種は以下の十種類です】


「うぉわっ!」

『静かにしないと聞き逃すわよ』


 いやビックリするじゃん急に声聞こえたら!

 反論したかったが、ダンジョンコアが種の種類を唱え始めたので急いで黙る。


【アカナスの種】

【アマトウガラシの種】

【カンランの種】

【ナスの種】

【キュウリの種】

【ダイコンの種】

【ホウレンソウの種】

【インゲンマメの種】

【バレイショの種】

【薬草の種】


「赤茄子、甘唐辛子、甘藍、なす、きゅうり、大根、ほうれん草、インゲン豆、馬鈴薯、薬草、だって。……なんか切なくなるよグランマ」


 俺は今日の昼からすっかり焼肉の口なんだ。

 せめてサンチュくらい…….いや逆に肉が恋しくなりそう。


「赤茄子はトマト、甘唐辛子はピーマン、甘藍はキャベツだよね」

『ええ、そちらの世界の同じような野菜が、和名で翻訳されているのでしょう。うーん、大根は生だとからいかしら』

「えっ、これ生で行くって話なの?!」

『今のところ加熱する方法が無いじゃない?』

「せっかくファンタジーなんだし、もっとこう、焼肉がなる木とかない?」

『ダンジョンマスターが作ればあるわよ? でも魔力消費が桁違いだわ』

「絶対いつか作る……!」

『薬草はとりあえず保留としましょう』

「なんで? ……まあ不味そうだから食べたくないけど」

『種類が分からないからよ』

「種類は薬草でしょ?」

『ユウくん、 "ハーブの種"っていうものを植えて、何が生えるか分かる?』

「……なるほど」


 薬草、という種類の草は無いらしい。

 どの薬草が生えるか分からない運試し的なやつか? ちょっと楽しそうだな。

 俺みたいなコモンとウルトラレアの判別もつかない奴には、どうせ食うしか選択肢ないんだけど。


 ばあちゃんのアドバイスに従い、赤茄子(トマト)、甘唐辛子(ピーマン)、甘藍(キャベツ)、きゃうりの種をダンジョンに願った。


 ――パァァァァァァッ!


「え、なに、床光ったんだけど」

『今光ったところに、種が植えられているの』

「そういう親切設計か〜」


 ダンジョンさん、今後もその親切で俺をお世話してください。


『種のある範囲、分かる?』

「うん、大体は」

『そうしたら、その近くで地面に両手をつけてみて』

「おっけー」


 畑の扱いなら慣れたもんよ。

 こちとら父親が農家の三男だぞ。


「こんな固い床で育つのか?」

『だからユウくんの魔力が必要なんじゃない。良ーい? グランマの声を集中して聞いて』

「ん……」

『まずは、さっき湧き水を作ったとき想像したように、地中の種を頭に描くの』

「種……種……」

『土の中を探るように、どこに種があるか、想像して』


 ぐっ、と岩の床に意識を傾け、そこに植った種たちを思い浮かべる。


 ――トマトの種は、白くて平べったい……ピーマンは……白くて平べったい……キャベツは濃い茶色だ、平べったくもない、丸いつぶつぶ……きゅうり……白くて平べったい……が! きゅうりはトマトやピーマンより細長い! 見分けがつくぞ! そもそもトマトとピーマンはどちらもナス科、土中じゃ細かい差は分からん!


 農作業手伝いで培った種たちの知識を回顧していると、またしても俺の中の何か――いや、魔力が動き始める。

 ゾワゾワ気持ち悪いよ〜。


 地面から手を離したいが、ここは我慢の子!

 美味しいお野菜育てるために、農家の三男の息子、頑張ります!


「種ー……種ー……」

『ユウくんの適性魔力は私と同じで植物と大地。農作業には向いているのよ。きっとすぐコツが掴めるわ』

「種ー……種ー……種ー……」


 ばあちゃんが何か言ってるのは聞こえるんだけど、集中した俺の脳では内容まで捉えられない。


 俺の体内をゆっくり巡った魔力は、手のひらから流れ出て今度は土の中を進む。

 不思議と、体から離れた自分の魔力がどこでどう動いているのか、ちゃんと把握できていた。

 動きは遅い……しかし着実に範囲を広げ……そして魔力を通じて、地中の情報が俺の脳に流れ込む。


「見つけたっ……!」

『やっぱり、早いわね』

「これはピーマン……もしくはトマト……あとその奥に……トマト……か、ピーマン……これも……これもだ……この辺トマトかピーマンしかないのかよ……あ、キャベツ……ぐぅぅ、魔力のゾワゾワキツい……でもだいぶ広範囲見えて来たぞ……ここはキャベツゾーンか……む……あっちに、別のがありそう……」

『集中力は立派ねえ。周りが疎かになりすぎるけれど』


 なんとなく呆れられている気配を感じる。

 しかし今はそれどころではない。


 俺は全身の鳥肌に耐えながら、ゆーっくりゆーっくり魔力の範囲を広げていった。

 そうして、大体30平方メートルを埋め尽くした辺りで、周囲に種の気配が途切れる。


「ばあちゃん、多分種の場所全部把握した」

『あらあら、初めて意識的に魔力操作して、そこまで余裕があるのはすごいわぁ。よほど木と土と相性が良いのかしら』

「この後どうすりゃ良いの? ちょっと吐き気して来たんだけど」


 魔力が巡る気持ち悪さと、情報量の多さと、あとなんか少しずつ力が抜けるような感覚に眩暈を覚える。

 全然余裕なんてないよばあちゃん!


『今ユウくんの体から土中に広がっているのは、木属性と土属性の魔力。だから、想像するのよ』

「想像、する……」

『ふかふかに柔らかい上質な土と、元気に伸びるお野菜たち。さあ、理想の畑を思い描いて!』


 ――理想の畑……。

 ――土の保水力が高くて、水捌けが良くて、有機物たっぷりの団粒構造。

 ――あ、ダンジョンって微生物やミミズいるのかな?

 ――適度な湿り気、邪魔な石もない、そんな中種が根を張り、地中から芽を出し……トマトとキャベツは春収穫、ピーマンときゅうりは夏収穫でお願いします。

 ――キャベツ生食するなら春がマストだ。トマトも春のが味が濃い。

 ――魔法だと害虫の心配しないで済むの最高〜。

 ――茎が伸び、葉が茂って花が咲き、散り、実を付ける。艶々輝くトマトに、ピーマン、キャベツ、きゅうり。


 そこまで想像したところで、俺は洞窟の床に目をやった。

 

 不思議な光景だった。

 ダンジョンの固い地面が、ベルベットのようにしっとり輝く畑へと変わっていく。

 芽が出で茎が伸び葉の間から花や実が覗く様は、まるで倍速動画。

 これが自分の魔力でなされているということが、信じられない。


 神秘的というか、奇跡的というか、とにかく現実味のない光景を、しばし呆然と眺めていた俺の頭に、ばあちゃんの声が響く。


『そろそろ収穫しても良いんじゃないかしら?』

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