エピローグ 小さな悪魔と大きな天使

「おい、やっちまったな。どうすんだよこれ」


「でも、人の命は助けることはできましたよ」


「お前の他人を気にするところ、どうかしてると思うぞ」


「自分ばかりを考えているのもどうかと思いますけど」


「他人のことを考えてばっかだからこんな結果になってしまったんだろ」


「あそこで助けなければ絶対後悔してますよ」


「どうだかな…っておい!お前、体が透けてるぞ!」


「あら、あなたこそ透けてますよ」


「ほんとだ!どうなってるんだ⁉」


「私たちはあの子の心から生まれたんです。あの子がいなくなれば私たちも消えてしまいます」


「結局おれはほとんどなにもできずじまいかよ。大体お前とおれのパワーバランスおかしいんだよ」


「さっきも言った通り、私たちはあの子の心から生まれたんです。元からあの子が他人に気を使える心優しい性格だったんでしょう」


「ふん、生まれてくるところを間違ったみたいだな。今度は絶対におれの思い通りに操ってやるからな!」


「そうですね。またどこかでお会いできるといいですね」


「おれはお前と一緒はまっぴらごめんだ!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

小さな悪魔と大きな天使 雨蛙/あまかわず @amakawazu1182

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ