第50話 オアフ島


 さあラストのオアフ島だ。ここはダンジョンが三つもある。ダイヤモンドヘッド、イオラニ宮殿、クアロア・ランチだ。

「あーしダイヤモンドヘッドに行きたい!」

「わたしはイオラニ宮殿がいいと思います」

「俺はクアロア・ランチだな」

「えーと私はどこでもいい」

 うーん、意見が割れたなここは、

「じゃーんけーん」


「よし!クアロア・ランチだな!」

「えー!絶対恐竜出てくるじゃん」

「だからいいんじゃねーか!わかってないなぁ」

「わからないっての!」

 ジュラシック・パンチの撮影地だからいいんじゃないか!

 てれれてっててっー!

 うー興奮するぜ!

「まー楽しそうですしいいですけど」

「まあね!あーあ、いきたかったな」

「しょうがないです。勝ったのはケント」

「はいはーい」

 1階層、パラサウロロフス

 最初から恐竜だ!ヤッホイ!

「親指の爪に気をつけろよ!」

「なにこれ、でっか!」

「最初からでかいですね」

「まだまだこんなもんじゃないさ」


 10階層、ディクロノドン

「おほー!やっぱり熱いね!」

「恐竜ばっかじゃん!」

「男の子の目になってますよ?」

「いいじゃないですか、もれなく皮と魔石をドロップするんだから」

 その通りのドロップです。


 20階層、プテラノドン

「翼竜だ!」

「飛んでるね」

「ビーム吐いてるけど」

「そりゃビームも出しますよ」

 うそーん!ちょっとショック! 


 30階層、パキケファロサウルス、

 頭で攻撃してくるので横に避けてズバッと斬る。どうせなら二頭での頭突き合いが見たかったな。

 ドロップは皮と魔石、宝箱には銀貨30枚、


 40階層、ブラキオサウルス、

 首長竜に圧巻されながらしょうがないから首を切る。消滅していくとドロップに皮と魔石。宝箱からは銀貨40枚。


 50階層、ウルトラサウルス

「デッケェなぁ!」

「すげぇ…」

「これは壮大ですね」

「あは、は」

 とりあえず首長竜なんで首を斬り落とし、ドロップは皮と魔石。宝箱は金貨1枚。


 それにしても圧巻だったなと思いながらダンジョンコアを探すがまだ下があるっぽいな、


 60階層、ヴェロキロプテル

 久しぶりに団体さんだ。

「いくぞ!」

「ちょ!こいつら結構早い」

「大丈夫!いつも通りやればいいから!」

 と叫びながら何とか倒していく。ボスがいたので倒すといなくなった。皮と魔石をドロップ。宝箱は金貨1枚。


 70階層、Tレックス、

「おおっ!やっぱり王者だな!」

「これが」

「ティラノサウルス」

「さすがに牙がすごい」

 倒すのにはそこまで苦労しなかったが見れてよかった。

 皮と魔石をドロップ。宝箱は琥珀と金貨100枚。


「いやぁ、大迫力だったな!」

「思ったより良かったよ」

「あーしも歴史を感じた」

「いつの時代の歴史だよ!」

 と疲れを感じさせないアトラクションのような感じがしたな。

日本に帰ったら福井の恐竜博物館にでも行ってみようかな?


 それにしても成長しているダンジョンが多いな!桐生院からの依頼だけどやはりハワイは人が多いからか?


 時間も時間だし今日はホテルに泊まると鈴木さんがきて飲みに行かないと誘われたのでいくことにした。


 ホテルのバーで飲みながら話す。

「今日なんか恐竜は凄かったな」

「そうですね、でもカッコよかったですよ」

「いや、それほどでもない」

真凜マリンと呼んでください」

「マリンはどうして俺なんか?」

「そりゃ最初はおじさんでしたが、どんどんカッコよく見えてくるんですもん」

「あはは、まぁ、ただのおじさんだったからな」

「私はそこが好きですよ?」

「あはは、好きと言われて悪い気はしないな」

「もう。すぐはぐらかそうとする」

「あはは。大事に思ってるからこそだよ」

「ならどう思ってるんですか?」

「…好きだよ」

「私もです」

 軽くキスをして、ホテルの部屋に一緒に行く。

 まぁ、俺も身を固めるべき時が来たのかもな。

「とう!あーしの目の黒いうちはそんなことさせません!」

「うお!エリナ!」

「鈴木みたいなのに取られるのは癪に触る!私が先に知り合ったんだし」

「いやいやエリナ?」

「私はさっき好きと言われてキスもしましたから」

「なぁニィ!、このどすけべ!」

「いやこれでも大人が決めたことをだな」

「うるさーい!私もあんたが好きなんだよ!」

「は?」

「というわけでふりだしだ!鈴木はこっちに来てもらうから」

「いや、今から」

「このどすけべ!それしか頭にないのか?」

「いやそう言うわけじゃ」

「じゃあまだもうちょいまってよ!」

「は?」

「鈴木!いくよ!」

「はぁ、受けて立ちますよ」

「いやマリンも」

「しゃーらっぷ!ちよいまち。ビンタね」

「は?いたっ!」

「これはキスの分ね!私も参戦するからその気でいてね」

 と言ってマリンと一緒に行ってしまった。


 この溜まったリビドーはどうすれば?

「モテる男は辛いね」

「オキヌ?」

「あはは、モテ期かな?」

「そんなのあるの?」


「はぁ、どうすればいいんだか」

 俺としてはもう決まったんだけどな。

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