第15話 刀
3つしかなかったダンジョン日本、イタリア、アメリカだったのが、ダンジョンが増えてきたらしい。
葛飾のダンジョンは一回攻略してからはたまにしか行かなくなった。
いまは桐生院の元でポーションを作っている。
「どうだい調子は?」
「あはは、暇なんですか?こっちは順調ですよ」
錬金術の才能をもらった人は何人かいてここで作り方を教えている。ポーションは冒険者になくてはならないものだから大量に生産しなければならない。
人によって品質にバラツキがあるために低級から上級までランク付されたポーションを発売している。
「いや。また一緒に仕事ができるなんて思わなくてさ」
「俺は教えただけですよ、ここの担当は桂さんですからね」
上級ポーションを作れる人だ。
「さて、そんな白井君にお願いがあるんだが」
「どうしました?」
「会議室に移動しよう」
「はい」
会議室に入ると画面には日本地図?
「ここから先は機密事項だ。よろしく頼む」
「はい」
「日本にダンジョンが複数確認された!」
「は?」
「前からあったものなのかどうかもわからないがいま発表されてるのは葛飾ダンジョンだけだ」
「そりゃやばいですね」
「人口の多いところは発表するつもりだが、そのほかは速やかに排除したい」
「あぁ、そういうことですか」
「きついことを頼むがやってくれないか?」
「まぁ。頑張りますよ」
「ありがとう」
「現在六か所確認されている。新宿、名古屋、大阪、北海道、山口、鹿児島だ。
このうち北海道と山口、鹿児島を潰してほしい」
「わかりました。いまから?」
「いまからだ」
「了解」
「帰ってきたら一杯やろう!」
「はい、期待してますよ」
まずは北海道からだな、飛行機で北海道に飛ぶと春なのに寒いな。
タクシーに乗り洞爺湖へと向かう。
洞爺湖ダンジョンとでも呼べばいいのかな?
「さぁ、いっちょやりますか」
入口はすぐに見つかった。
中に入ると寒さが消える。
1階層にはスライム。
どんどん下に潜っていき。
20階層、雪女?
「いててててててて」
氷の礫を出してくるので走って逃げるが、向きを変えるだけでそこから動かない。ので背後に回って斬るとドロップで氷の短刀と魔石だった。
ダンジョンでも出て来るモンスターが違うんだな?
21階層ミノタウルス。
こいつは突進しかしてこないからすぐに斬り倒す。ドロップは肉と角と魔石。
持って帰って食ってみようと片付けていく。
30階層は雪男?
タックルをしてきたりパンチや、蹴りの肉弾戦だが。さっさと倒したかったんで火遁の術を使うと一気に溶けた!
ドロップは氷結の刀だった。
そこからも変わったことはなく氷系の魔物が多いだけだった。
40階層、雪武者、
『カーカッカッカッ!さあ。語り合おうぞ!』
「な!喋るのか?」
『行くぞ!』
“キン”
『ほう。こやつは!」
「いきなり何しやがんだ」
『さぁ行くぞ小童!』
“龍氷斬”
『小童でもダメだったか』
「ぜあぁ!」
空蝉の術で空から斬る。
雪武者は真っ二つになると、
『見事!』
といって消えていった。
ドロップは雪村と魔石。
雪村…雪が舞うように斬ることで名付けられた刀。
「なんだったんだ?」
宝箱を開けると魔導書のような書物と金貨40枚が入ってた、その書物を開けると『スキル 刀術』が手に入った。
刀を持ってみる見た目よりズシっと重いが手に馴染む感じだな。
とりあえず持って行くか。と腰に刺して進む。
41階層、アイススケルトンが出てきた。
氷魔法を使うので厄介だなぁ。
刀で斬るとスパッと斬れて消えてしまった。刀もいいかもしれないな。
ドロップは氷のスタッフと魔石。
42階層、アイスビートル、ここも刀を使い斬り払っていく。
ドロップは魔導書の氷魔法だった。
ここもずんずん進んでいく。
43階層、アイスゴーレム。
刀を使うのに慣れてきたな。スパスパ斬れるぞ!ドロップは氷結槌と魔石。
44階層、アイスサーペント、
刀は面白いなぁ、一つ持っておくと便利だ。ブレスを避けて斬る。ドロップはアイスサーベルと魔石。
45階層、ボス部屋、また雪女?
『彼奴は逝ったか』
「アレ喋れるの?」
『あぁ、喋れるぞ?お主はなんじゃ?』
「いやここのダンジョンを攻略しにきた冒険者だけど?」
『ここは昔からあるでのぅ、それを壊して回ってるわけじゃな?』
「えっ?そうなの?」
『知らずに来たのか?とは言えただで返すわけにはいかんな』
“ブオォォォォ”
「さ、さみぃな!」
『凍えて彫刻になるがいい』
「火遁の術」
『なに?』
「嫌だな、こういうのは好きじゃないが」
『凍えて死ねぇ』
「龍氷斬!」
『あぁ。やっと…』
雪女は消えてドロップは忍刀氷華と魔石だ。
宝箱を開けると45枚の金貨だった。
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