第3話 レベル
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レベル3 職業 忍者
スキル 火遁の術 初級短剣術 鑑定
ユニーク 奇想天外
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とりあえずレベルはあのクマで上がってるな!しかし使えるのが初級だが短剣術、二つのダガーは貰ったがあまり手入れされてない様だな。錆が付いている?
しょうがない武器屋に行くか。
1人で武器屋に行くと、店主にダガーを見せる。
「こりゃまた大したもんつかまされたな」
店主はダガーを見てそう呟く。
「やっぱりか?」
「こりゃ、研いでももう持たないぞ?」
「はぁ。それ買取きく?」
「まぁ、二束三文だな」
「ダガーを二つ欲しいのだが?」
「なら普通の鋼鉄のダガーで金貨5枚だ」
「まじかよ、二つで金貨10枚か」
「んじゃ手入れの道具と剥ぎ取り用のナイフもセットにしといてやるよ」
「分かった買おう」
こりゃ、エリナの武器も見たほうがいいな。
“コンコン”
「はい」
「俺だ、武器を見せてくれるか?」
扉から出て来たエリナは寝ぼけ眼で剣を持っている。
「それ見せてみな?」
「うぃ」
「はぁ、刃こぼれが激しいな…新しく買ったほうがいい」
「へ?え?また金使うの?」
ようやく目が覚めた様だな。
「俺だって今買って来たんだよ!」
と言って見せると、
「マジかよ!あのクソジジイどもが!」
王様のあの顔が浮かんでくる。
「とりあえずそんなんじゃ死ぬしかないから買いに行くぞ」
「うぇーい」
エリナを連れてまた武器屋に行く。
「またこれも酷いな」
「直せるか?」
「いや、買い直したほうがいいだろう」
「いくらだ?」
「鋼鉄の剣なら金貨10枚だな」
「まじで!もっと安くしてくれよ!」
エリナも必死だ。
「また例のつけてくれるか?」
「あぁ、剥ぎ取り用のナイフに手入れ道具な」
「あぁ、あーしの金がなくなって行く」
金を払って鋼鉄の剣を装備するエリナ。
「はぁ、養ってくんない?」
「馬鹿言え、俺だって養ってもらいたいわ!」
「だよねー」
まだ昼の明るいうちから暗い話ばかりだ。
「さっそくだがレベル上げに行こうか?」
「えー?あーし寝不足なんだけど」
「なら俺1人で」
「分かったよ!いくよ!」
それから門を出て草原を歩いているとウサギが現れたのでダガーで斬る。
「グロッ!」
「しょうがないだろ?見ろこのツノ!」
「おおぅ、この世界のうさぎはツノがあるのか?」
「多分キラーラビットとか言うやつだろう。これをこうして血抜きをしてから」
「なに?やったことあるの?」
「山育ちだからな、やらされたことが何度かある」
俺は山奥の出身だからな、鶏なんかも捌ける。
「覚えろよ?じゃないと交互にできないからな?」
「わ、わかったよ」
内臓は捨てて肉と皮に分ける。心臓あたりに小さな小石があったのでそれが俗に言う魔石だろう。
「エグいなぁ」
「慣れればどうってことはない」
そう慣れればな。
「慣れるかな?」
「慣れろ!」
次々と現れるキラーラビットを倒しては解体して行く。もちろんエリナにもさせる。
「うえっ!」
「吐くなよ?」
「しょうがないだろ」
と涙目になるエリナ。
ようやく慣れて来たところでゴブリンを発見。2匹いるので1匹づつだ。
「行け!」
俺の方は終わったがエリナは目を瞑りながら剣を振り回している。
「エリナ目を開けろ!やられるぞ」
目を開けた頃にはゴブリンの棍棒が頭に当たった。
「いった!なにすんだよ!」
とぶった斬り、吐いてしまう。
「よしよし、頑張ったな」
「クソッ!何で私が」
そうなんだよな!何で俺らがこんな目に遭うんだよ!
泣いているエリナにもらいなきしそうになるが、そうも言ってられないのだ。
「よし。今日はここまでだ」
「うん、」
「よく頑張ったよ」
「うん、」
「じゃあ、これを売りに行くぞ」
「えっ?売れるのそれ?」
「多分な」
ギルドについて買取をお願いすると別の部屋らしく隣の部屋に行く。血の匂いが充満していて鼻が曲がりそうだ。
「これを買い取ってください」
「おっ!、キラーラビットか!しかもちゃんと捌いてあるな!六匹で銀貨6枚だ」
「分かりました」
「受付でもらってくれ」
と紙を渡される。
受付に出すと銀貨6枚が払われた。
「ほい、銀貨3枚だ」
「お、おう、初めて仕事したからな」
「バイトもしてなかったのかよ」
「あぁ、まぁな」
ったく、最近の若いやつは。
翌朝にはきちんと起きて井戸で顔を洗いエリナを起こすと、ちゃんと起きてた様だ。
「お前まだメイクしてるのか?」
「やらないと気が済まないから、だけど少しだけしかできないけどね。持って来た化粧品も少ししかないから」
「俺も出張だったらいろいろあったけど、今は歯磨きセットくらいだもんな」
「「はぁ」」
おっさんと女子高生にこの世界はツラいよ。
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