第15話 自給

「そこでね、領主様に私が提案するのは・・・」


「ごにょごにょごにょ、で、ごにょごにょ

 でね、かくかくしかじか… 〇〇〇欲しいの

 総計LV18以上の兵士さん3人・・・もちろん登録済の人で…

 で、コスト… 残り15以上で・・・指が✖✖✖の人…

 それとスコットさん・・・ じゃあ登録して

 それで△△△か▼▼▼を◎◎

 その子らの家… 3件  あっ!空いてる…じゃあそこで・・・

 すると 10万ヨーくらい 念のため12万ヨーで、お願いします」


「・・・12万ヨー… まぁ… 大丈夫なんだろうな?」


「はい!結局あとになっても、どこかで必要になる部分だから」


「・・・分かった… 出してやる」


 こうしてティセに無心されたノアは12万ヨーを出し、

 兵士から志願を募り、3人の兵士が名乗り出た


 兵士:フレディ

 兵士:ジェイソン

 兵士:ダミアン

 炊事場担当:スコット

 以上4名が王都へ出発した


 そして・・・その日の午後6時過ぎ 4人は帰って来た

 しかし今日は遅いので、明日にする


 翌日午前中 兵舎の外

 テリーやノア、数人の兵士が見守る中 ティセが4人に指示する


「それでは… 炊事場担当のスコットさんですが、スコットさんはまだLV1だから、今の段階では1つだけ『護姻環』をはめて下さい」


 スコットは『護姻環』をはめる すると・・・

【cost☆  (1)猫又  Lv1】 ×1


「スコットさん、その子に今日から『解体の仕方』と『乱玉の取り方』を、

 教えてあげて下さい

 それと、人間が『食べない魔物』は『鬼』たちの食事にしますので、

 フレディさん、ジェイソンさん、ダミアンさんに渡して下さい」


「あいよ~ 任せてよ!」


「続きまして~、フレディさん、ジェイソンさん、ダミアンさんは、

 それぞれ5個の『護姻環』をはめて下さい


 3人の兵士は、『護姻環』を各自5つはめた すると・・・

【cost☆☆☆ (3)鬼   Lv1】 ×15


「フレディさん、ジェイソンさん、ダミアンさんは、3組にわかれて

『鬼』たちに、荷馬車の曳き方を教えて下さい

 1時間も掛からず覚えるはずです

 荷馬車は領主様にお願いして、改造してもらったこちらで~す

 普通の荷馬車を2台くっつけたので、2倍の広さがあります 鬼が2人で曳きます

 そしたら、荷馬車を曳かせ、東の森、西の森、南西の森に『狩り』に行って下さい

 獲物を狩ったあと荷馬車に乗せる事をやらせ、

 狩りの最中に食べないよう『躾』をして下さい

 この子たちの食事は、スコットさんと猫又が、獲物の処理を終えたあとに、

 村の外れであげて下さい 村の中だと、ちょっと気持ち悪くなりそうなんで

 今日の狩りは、確認の意味もあるので、荷馬車がいっぱいになったら、

 一度帰ってきて下さい

 それではみなさん、お願いしま~す」


 そう言うと3チームにわかれ、3人の指導が始まった

 44分後にジェイソン、49分にフレディ、58分にダミアンが指導を完了させ

 3チームが同時に、森へ出発した


 一同は兵舎に戻る

 宰相テリー・ノアが口を開く


「お前さんが考えた方法は、上手くいくかのぅ?」


「大丈夫ですよ!安心して」


「ティセ、お前を信用してない訳じゃないが・・・」


「領主様まで… 全く まぁ待ってて下さいな」


「しかしのぅ… (心配じゃ…)」


「ノートン、お前だったら『あの荷馬車』をいっぱいにするのに要する時間は?」


「どうでしょう… 1日掛かってもできないような気がします」


「ケニーはどうだ?」


「はっ!自分は2日あっても無理です!」


「・・・・・・」


 一同は雑談をしながら、3チームが戻るのを待つ

 ティセが問いかける


「でもね『送魔鏡』が王都にしか無いってのが、もどかしいのよね

 色んな値段も見たいし、便利な物も売ってそうだし…

 ねえおじいさん『送魔鏡』って買えないの?」


「……『送魔鏡』買えるぞぃ」


「えぇ~!買えるの?いくら?」


「1000万ヨーじゃ」


「1000万!!! 高っ!」


「王国が買った時の値段じゃがのぅ 今の価格は知らんが」


「よく1000万も出して買ったのね、全然使ってないっぽいのに」


「【ジュリア】が売りに出した時に、近隣諸国どころか『全ての国』が買ったんじゃ

 通常取引は『近隣の国』でしかできんかったんじゃ

 あれがあれば、世界の端の国とも取引ができるんでのぅ

 取引して輸送する物は、他国から狙われるんじゃ、

 じゃが【ジュリア】からの輸送物資は、どの国も手出しできんのでなぁ」


「一体【ジュリア】って何なの?」


「儂らも分からんのだよ… 勇者や魔王の研究もしとるし・・・」


 雑談が続き、それから・・・ 時が経ち・・・

 一台の荷馬車が到着した


 

 次回 第16話『自足』

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