第30話

俺..瑠斗は、王の右腕を骨が見えるまで削ぎ

落とした。王は、失神していた。流石の王も

両腕を削ぎ落とされたら精神崩壊するのは

仕方ないだろう。俺は凪都について嫌な予感がして王が失神しているうちに空間魔法を使い、俺の家のソファーに向かう。..まじか、凪都が

おらん。散歩でも言ったんだろう。すると半分のクッキーとそのままの朝ごはんが、残っていた。朝ごはんは時間じゃないため当たり前だがクッキーが半分残っていたのが引っかかった。

凪都の好きな味にしたはずなんだが..まずかったか?....ん?なんだろ?紙がある。お前も食えよ?はぁ、凪都のやつ..。まぁ、お言葉に甘えて食うか。そして、クッキーを包み凪都を探す

ため、家を出る。今の時間は朝の3時だった。

しっかし、凪都は結構暴れたなー。てか、

あいつ魔法使ったのか。上手くできてるな。

俺は凪都が居そうな場所に行く。どうせ、凪都はこういう時絶対に秘密基地に行くんだよな。

まぁ、行ってみるか。


「てか、こんな夜に何してんだよ。ここ死体が

沢山あってその匂いで魔物が来るかもしんないのに危ないだろ」


俺はため息をついて秘密基地に向かう。

会ったら説教してやる。秘密基地に着いた俺は意気揚々と入っていった。すると凪都が

眠っていた。この秘密基地はこの世で1番安全な場所だ。え?なんで泣いてんの?何かあった

のか。俺は凪都を起こした。


「ん..うーん、あ、おはよ」


「いや、まだ3時だから寝てていいんだけど..」


「え?そうなの?」


「あぁ、それでお前、どんなに夢見てたんだ?」


俺がそう聞くと、凪都は俺から目を逸らした。

初めてだった。凪都が俺から目を逸らすのは。

俺は相当な夢を見たのだろう。俺からは深くは聞かないでおこうと考えた。親しき仲にも礼儀ありという言葉もあるからな。


「あ、それよりなぎ。ここで寝るのは流石に

やめてくれ。こっちが驚く」


「あ、それはごめん。ここで見る月と星が

綺麗だったからさ」


「お前、国の奴ら皆殺しにしたあとで何リラックスしてんだよ」


俺は呆れ気味で言った。凪都は笑いながら、

俺に手招きをした。俺は凪都の隣に横になり、月や星を見た。凪都が言うだけあって、本当に綺麗な夜空だった。


「確かに綺麗だな」


「だろ!?久しぶりなんだよなー、こんなに

綺麗に見えるんだよ!」


「俺は俺も思った。てか、もっとここ広く

する?」


「え、出来んの!?」


「あぁ」


俺はそう言い空間魔法を使い、秘密基地を

広げた。無論、外の見た目は同じだ。それを

見た凪都は、驚きながら俺を褒めてくる。...

褒められるのは悪い気しないけど、最近褒められ過ぎてないか?まぁ、いいんだけどな?いいんだけど...何か、恥ずかしい気がするんだ

よなー。


「よし、凪都ももっと寝てたいだろ?早く家に帰るぞ」


「えぇー?良いじゃんここで寝ても」


「ダメ、家で寝なさい。昼はここで寝ていい

から」


「...わかった。帰ろ」


「あぁ」


俺は凪都を連れて帰った。良かった、あっさり帰ってくれそうで。俺はそう思いながら、凪都と話しながら帰った。

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