第27話

俺..瑠斗は家に戻ってきた。俺はソファーに

向かった。すると、ソファーで寝ている

凪都を見つけた。こいつ、布団くらいかけろよ。風邪ひくかもしれないだろ。俺は布団を

取りに行き、凪都に布団をかけた。


「うぅーん、みなごろしだぁーむにゃむにゃ..」


全くなぎの奴..どんな夢見てるんだよ。俺は呆れながら凪都が起きた時に食べる用のオヤツと

ご飯を置いておいた。すると、料理の音で目が覚めたようで凪都が俺に話しかけて来た。


「うぅーん、るい。もしかして、色々してくれてた?」


「え?色々って言うよりお前に布団かけたり

オヤツ作ったりお前の朝飯作ってただけだ。

起こしたようですまんな。あ、味見はして

あるから」


「いや、ありがとう。俺も王の拷問を見学してもいい?」


俺は凪都にそう言われ、今王が置かれている

状態を思い浮かべて辞めさせようと考えた。


「それはやめといた方がいいと思う」


「え?なんで?」


俺は凪都に王の状態を説明した。凪都は、

あっさり引いてくれた。俺も凪都にトラウマを植え付けるのは嫌だったから助かった。


「やっぱり、るいはすごいなー」


「え?何が?」


「だって、俺がるいと同じ立場だったら無計画に突っ込んで面倒なことになると思うし。

るいみたいに冷静で計画を立てられなかった。だから、すごいなって」


「別に俺も最初からみたいに冷静って訳じゃ

ない。俺も怒り狂って魔物を狩りまくって最低限の生活も送れなくなってた。だから真実を

知ってから1ヶ月もかかったし計画を立てたの

だって1週間前だ。だから、俺はそこまでお前が考えてるような完璧な奴じゃない」


「そっか、でも俺はやっぱりすげぇと思うけどな」


俺は、凪都の言葉に嬉しく思った。俺は自分を褒めるようなやり方はしないため、俺を褒める人は凪都だけだったことに今気づいた。立場の差があった時から凪都はよく俺を褒めていた。

こうして見ると、俺と凪都の関係は立場の差

程度では変わらないのだろう。まぁ、多少は

腹割って話せなくなってはいたが。


「...そうか。じゃあ、俺は王のとこ行って

くる」


「はいよー」


「ちゃんと寝とけよな?」


「るいが言うなよ!それぇ!」


俺は笑いながら、空間を開き入っていった。


_____________________


俺..凪都は瑠斗が空間に入った後、電気を付けて瑠斗が置いといてくれたおやつを見る。それはクッキーだった。俺は、クッキーのプレーンが

大好きだった。瑠斗はそれを知って俺の好きなクッキーを作ってくれたのだ。クッキーが

多かったため、味見しかしてないんだろう。

てか、あいつ母さんかよ。俺はそう思いながらクッキーを食べた。


「うっっっっっっっつま!!!?」


このクッキーの味はすごく懐かしい味だった。

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