第25話
俺..瑠斗は、家のドアの前に着いた。すると同時に凪都が来た。あ、ジャストタイミング!
凪都の方を見たら服に少し血が付いていた。
「こら、なぎ。血着いてるぞ」
「え?あっ、ほんとだ」
「ったく、気をつけろよー?」
俺は、指をパチンッと鳴らした。すると凪都の服の血が綺麗に落ちた。凪都は驚いたが、嬉しそうにしていた。俺は周りを見回した。人が
集まってきたため、俺と凪都は家に入りソファーに座った。そして互いの進み具合を言い
合った。
「るい、結構ゆっくりめなんだな」
「その方が長く虐められるからな」
「あぁーなるほど」
まぁ、凪都の場合は早すぎるがな。ストレスが溜まっていたのだろう。あんな暴れん坊が暴れないで仕事をしていた時点で褒められるべき
ことなのだ。俺が心配してたのが嘘みたい
だな。
「なぁーるい。俺のとこが早く終わったら
メッセージ送ってここで待ってるから」
「あぁ、分かった」
そして、俺と凪都は別れた。意外と凪都が暴れてくれていて良かった。これで少しはストレス発散になっただろう。俺は再び、王の目の前に立つ。王の片手の指先から血が出ていたが
止まっていた。
「な、なぁ!もうやめてくれ、これ以上痛い
思いはしたくない!」
「...」
「あ、喑崎殿?」
俺は黙ってアホっぽい顔をしている王のもう
片方の爪も剥いだ。これが俺の答えだ。
王は泣き叫び暴れた。だが、王は鎖に繋がれているため王が解放されることはなかった。王の顔は絶望、痛みで涙と鼻水でぐしゃぐしゃだ。
「喑崎殿..何故ずっと黙ってる?何か話して
くれ」
「...」
どの口が言ってんだ?俺がまだお前の言う通りにすると思ってんのか?さすがに虫が良すぎる。俺は王の言うことを無視して足の爪を両方剥いだ。そこら中血まみれだが、ここは空間の中のため片付けをしなくてもいいのだ。王は、また発狂していた。無論、俺はそんな王に同情なんかしない。まぁメリアには同情するがな。さすがに。彼女はこの王の娘と言うだけで
殺したのだ。
「ああぁぁぁぁぁぁあああっ!!!お願い、
もうやめてくれ!!謝る、謝るからぁ!!」
「じゃあ、聞くが..お前のその謝罪で俺の家族が生き返るのか?」
「そっ、それは..」
王は、言い淀む。それはそうだろう、王も
分かっているのだろう。王がいくら俺に謝り
続けても俺の家族は戻ってこない。ましてや、俺が復讐を果たしても家族は戻ってこない。
俺の家族は俺の復讐にも喜びはしないだろう。これは俺の自己満だ。それは分かっている、
分かっているが復讐をしないと我慢ならない
のだ。
「分かるだろ?お前がどれだけ謝ろうと、
俺の家族は帰ってこない。それにこの復讐も
喜びはしない」
「そ、そうだ!だから..!」
「だけどな?そうしないと自分が保てないからお前を苦しませて殺す。だから、お前は苦しんでから今まで殺した人間に謝ってこい」
俺は冷徹に言い放つ。王は見たことのない程の恐ろしい顔の俺を見て恐怖した。俺はナイフを持ち火の魔法で炙り、王の腕の皮膚を少しずつ削ぎ落とす。これは俗に言う『凌遅刑』だ。
凌遅刑とは、ナイフで少しずつ体を削るという残酷な刑だ。
「ぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっっっ!!いだい!!あづい!!!」
王の腕からは、「ジュー」と肉の焼ける音と
肉の焼ける匂いが空間中に広がっている。
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