第4話
俺はそう考え、最後の良心の最後の理性を
突っぱねた。 俺は悪になることを選んだのだ。
そして、俺は自分の足にしがみついていた王をそのまま蹴り引き離し冷酷に答える。
「俺は、この国が大好きだった。 俺が利用されていたことに気づくまでは」
俺はそう言い、王が大事そうに抱き抱えていたメリアの亡骸を蹴りあげた。 王は顔を真っ赤にして怒り狂った。
「貴様ァ!! ひ、人の心はないのかァ!?」
「ないな。 少なくともお前がその人の心をぶっ
壊したんだよ」
「お、お前の家族はワシの国の国民じゃ!
だからワシがどう扱っても別に良いじゃろ
うが!」
「じゃあ、質問するがお前は自分のしょうもないプライドのためなら今まで何度も世界を救ってきたやつの家族でも殺せるのか」
俺がそう言うと、王は苦虫を噛み潰したようない顔をする。 どうやら、言い返す言葉がない
らしい。当然だ。 王にはそれはそれこれはこれと言えるようなメンタルは持ち合わせていないのである。言うなれば、王になるべき器では
ないのだ。
愚かだな。ずっと俺の家族に手を出さなければこんなことにならなかったものを。
「...お前はこいつらと面識があったのだろう?
何も、殺さなくてもいいじゃないか!! お前
には情という物がないのか!?」
「ない」
「なっ!?」
「それに、少なからずお前の意見に賛成した奴
なんだろ? お前の王という名はただのお飾り
だしな?」
「うっ」
そう、この国では王が話したいことなどを重臣達が話したり、重臣達が話したいことを話して決定したことを王に伝えて王がそれを決定事項にするのだ。そのため、王は決してお飾りではないが本人がお飾りであると考えている。
「じゃあ、お前もメリアと部下達の別れはもう
いいだろ? ほら、行くぞ」
「なっ、何をするのだ! は、離せ!嫌だ! メリア!メリア!!」
あぁ、
俺は王の首ともに手刀を叩き入れ、再び王を
気絶させた。口には猿轡をして叫んだり、
話したり出来なくなった。今回は拷問場所に
行くまで絶対に覚めないようしてある。
そして、俺は麻袋に王を押し込みそのまま
門の所へ向かう。
一方、俺..騎士団団長の
何故、瑠斗は門に出て倒れていろって言ったんだ?俺にはまだその理由が分からない。
俺はそう思っていると、門の方に倒れている者達が見えた。 俺は慌てて駆け寄った。
「おいっ! 大丈夫か!? 一体何があった!!」
俺がそう話しかけると、1人の門番兵が目を覚まして驚いていた。
「え! 団長!? 何故ここに!?」
「いや、俺は瑠斗に行けって言われたからな。
ここに」
「なるほど。では、団長も暗崎様の御家族の件で何か思うことがあったということですね!?」
「あぁ、俺はあの人のしていることが間違えて
いると思っている。だって、瑠斗はこの国を守ってくれていた。俺達はそれに答えるべきなのにあんな仁義外れなことをして..俺は瑠斗が復讐するって聞いた時は本当に嬉しかったんだ。だからここに来た」
「なるほど、あなたのお気持ちはよくわかりました! 今は暗崎様に言われた通りにしましょう!」
「あぁ」
俺と1人の兵はそう言い倒れたフリをした。
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