【挿絵有】美少女が故にいじめられていた彼女を影から助けたのが俺だとバレた。その日から実はヤンデレだった彼女に毎日求婚されています。

第8話 告白

「...」

　俺の家に集まった結菜と加賀島。

突然呼び出された結菜はやや困惑しながら呟く。

「え？何？この美少女...」

「ほら、前に言ったいじめられてる女の子...」

「はぁ？こんな可愛い子がいじめられてたっていうの？それでその超可愛い子が私に用って...」

「お二人はどういう関係性なんですか？」と、鋭い目線で質問をする。

「「幼馴染」」

「...恋愛的な感情は一切ないと。そういうことですか？」と、今度は結菜を見ながら質問する。

「ぶっちゃけると、一回告白されたことがある」

「おい！」

「...ふーん。やっぱり好きだったんだ」

「それって幼稚園の時の話だろうが...」

「いやいや、幼稚園であろうと告白されたのは事実だしー？まぁ、一蹴したけど」

「じゃあ、結菜さんは一切そういう感情はないと。そういうことで間違いないですか？」

「ない。それだけは断言できる。けど、幼馴染としてちゃんとした女の子と付きあって欲しいとは思ってるよ」

「...私はちゃんとしてると思いますか？」

「まぁ、話を聞いてる限りではね。けど、そういうのは直接話さないとわからないし、だからこそ加賀島ちゃんは私をここに呼んだんじゃないの？」

「...はい。私は彼のこと...岡田くんのことを愛してます」

「ふーん？圭人（けいと）のどこが好きなん？自分を助けてくれたこと？」

「...それは確かに好きになった要因の一つです。

けど、それが全てじゃない。一人が好きなこととか、趣味とか、もちろんそういうのを全てひっくるめて好きです」

「そっか。まぁ、ぶっちゃけると付き合うとかそういうのは個人の自由なわけだし、私がどうこういうつもりはないけど、一つアドバイスするならまだ早いってことかな。吊り橋効果ってあるじゃん。今の状況はそれに近いと思うから。ちゃんとお互いが納得して付き合うなら私何とも思わないし、口を出す気はないし」

「...つまり俺次第ってことか」

「そりゃそうでしょ。最後はちゃんと自分で決めなよ」

確かに俺と加賀島は出会ってまだ間もない。

まだ知らない事ばかりで今のこの状況も理解ができていない。

　それでも加賀島は悪い人だとは思えない。

俺の言葉を俺の行動を信じてついてきてくれた。

　俺を信用してくれて好きで居てくれる女の子。

そんなの嬉しいに決まってる。

「...本当に俺なんかいいのか？俺は思ってるほど善人でもなければ優男でもねーぞ」

「...それでも私を救ってくれた。それだけで私は十分だから。そんな人はあなただけだったから。あなたこと以外何も考えなくなるくらいに好きになった。だから、私を好きにしていいよ」

「...はぁ。...そうだな。じゃあ、少しだけ時間をくれないか？もう少し話したり、遊んだりしてちゃんとお互いを知ろう。付き合うのはそれからでも遅くないだろ？」

「...うん」

　明らかに納得していないという雰囲気だったが、それでもその現実を受け止めて首を縦に振ったユリンはやはり芯の強い女の子なのだろう。

「んじゃまぁ、一旦友達としてよろしくな」

「うん」