到着!芝桜(しばざくら)家
「今回のあらすじ!
オレの発案により
「急になに言ってんだオマエ」
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「はーい、到着〜」
「ありがとうございます!」「ありがとうございます」「ありがとうございますっ」「……ありがとうございます」
四者四様に感謝を述べ、停車した車から各々荷物を持って出る。
「マツライ、なにか落ちましたよ」
……おっと、俺としたことが。
「水中眼鏡……? 気が早すぎませんか、とんだフルーツポンチですね……」
「いやなに、久々のプールが楽しみでついな。昨日の夜から肌見離さずだ」
目は口ほどにモノを言う。委員長閣下はつまりこう言いたいのだろう――「バカですか」と。
「そうとも言えるし、ないとも言えるな」
「何ぶつくさ言ってんですか……ドア閉めますよ」
委員長がばたんと後部座席のスライドドアを閉め、お兄様がすかさず施錠。うむ、見事な連携プレー。
「家に入ったら丁字とツナはワタシの部屋、マツライ・ゴハ組は脱衣所で着替えを。
お
……
「……しかし大きな家だ」
屋敷というにはコンパクトだが、一般家庭のそれよりも遥かにずっと立派な住宅。メインストリームから少々外れた地点に所在しているのも頷ける。
「ほんとだよねぇ」
そののんびりとした声はスミ。
「やっぱりルンバ飼ってたりするの?」
「ロボット掃除機ですか? ありますよ。……あとで餌やり体験でもします?」
冗談のつもりが存外喜ばれて戸惑っている委員長。スミはともかく
「と、とにかくまずはウチに入って着替えっ! 餌やり体験会はプール遊びとおやつの後に余裕があれば、です。――あ、マツライ。ちょっと」
面を貸せ、のモーション。一行から距離を取り委員長閣下に耳を貸す。
「例の件、忘れていないでしょうね」
「ああ――車内で
「ならよし」
――うむ、プールの後も楽しみだ。
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