第4話・ラバーシューズ

 白いラバーシューズに転生した。


 私は靴屋で履いてくれる買い主を待つのだった。


 私のサイズは26.5。平均的な男性の足のサイズだと思われる。サイズの大きい女性なども26.5なので、需要はある程度あると思う。

 真っ白なラバーシューズなので、清潔感はある。


 買い主は店頭に私が並んでから、2ヶ月程でやって来た。

 身長170くらいの細身の派手髪のいかにも音楽やってます的な男性だった。


 私はヒョウ柄のスーツと併せてよく、着てくれていた。


 白いから汚れはよく目立つ。でも、汚れに気付いたら、すぐ洗ってくれた。


 買い主になってくれてから、2年後、コンサート公演中ジャンプしたら、ラバーが剥がれてしまい、私の靴としての天寿を全うした。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る