No.2 嫉妬の視線って結構怖いんだね。

 やばい。何がって、主に男子の嫉妬の視線が。何で開口一番にそんなセリフ言うんだよ!まじで注目されるとか勘弁なんだけどね!

 頭を抱えてそんなことを考えていたら内にHRが終わり、横にいた柳原から肩を叩かれた。そして顔を上げると

「ねぇ、次の授業って何するの?私時間割聞いてないから、分んないんだ。教科書とかもまだ貰ってないからもし良かったら教科書見せてくれないかな?あっでも無理だったら全然だいじょーぶだけど。」と言った。

 この人地雷ばっか踏み抜いてくるな!?うわぁーやべぇ男子の視線に殺意がこもってきた。なんか断っても受けてもどちらにしろ殺されそう。

 柳原からは期待の眼差しが。そして俺なんかには断ることなんてできるはずもなく。「いいよ。」と返してしまった。

 そしたら彼女は、「わぁっ!本当に⁉ありがとっ!かな君っ!」と満面の笑みを浮かべて返された。

 やばい、浄化されそう...。純粋すぎだろ。ん?ちょっと待て。今なんか、かな君て呼ばれなかったか?何か昔遊んでた子にそんな呼び方されてたような...いやぁ、気の所為だよな。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る