No.1 いきなり美少女な転校生に話しかけられたらどうなると思う?

 俺、如月きさらぎ 奏音かなと立花高校たちばなこうこうという高校に通っている。家から自転車で10分前後で着く。いつも通り学校に登校して、HRが始まるまで寝ようとしていたら、やけに教室が騒がしくなっていた。

「おーいおきろよーかなとー。」と言われ少し、顔を上げると目の前に矢鍵やかぎ 海人かいとがいた。俺の友達だ。そしてイケメン。

 何だこいつなんで今起こすんだよ。はぁ。

 海人は口をひらき「今日転校生が来るらしいぜ!美少女来るかな⁉だとしたらお近づきになりてぇよなぁ〜。」なんてことをほざいている。こいつ彼女いるし、しかも結構な美少女。浮気だろ。名前は冴川さえかわ 夏鈴かりん。清楚美人みたいな感じの女子だが中身は結構お調子者でよく海人と一緒に3人で遊ぶ。

「何いってんだよ。お前第一彼女いるよな。後ろにいるぞご本人様。」

「海人...?」

「あ、やべっ!ごめんて冗談、冗談だからマジでごめんって夏鈴!このとーりだよ!」

 そんな会話をしているうちに担任の田中たなか 南海みなみがドアを勢いよくダァンと開け放って「おーし、今日転校生来てるからなー入ってこーい!」と言った。

 そして、入ってきた転校生は、「おはようございますっ!私、柳原やなはら 霧香きりかですっ!今日からよろしくお願いします!」と挨拶をした。

 なんか活発そうな美少女が来たな。ん?なんか今こっち見た?いやいや気のせいか。

「よし。柳原お前は如月の横な。一番後ろの左端にいるやつの隣だ。」

 は?この教師何いってんだ!?てか、めっちゃ視線が突き刺さってくる。主に男子の嫉妬の視線が。はぁ〜〜〜。気まずっ!

 彼女は「はいっ!わかりました!」と言って、てててと可愛らしい擬音がつきそうな足取りで俺の横の席に座った。そして、「よろしくね!如月くん!私のことは霧香ってよんでね!」と言った。おいおい。そんなこと言わないでくれよ!男子が!嫉妬で!やばいことなってるから!だが、そんなことを言えるはずもなく。柳原の上目遣いにやられて結局俺は諦めて、「よろしく。霧香さん。」となんとも短い返事をした。

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