第22話 文章なんて下手でいいじゃない

 小説や文章に関わる「趣味の世界」に足を入れると、必ず下手であることをダメだとか自分より下に見る人がいる。文章の上手・下手なんでそんなのどうでもいい。意味が伝われば十分。大事なのは思いや心を伝えようとする気持ちであって、上手に書けたり表現が巧みだったりすることに何の価値も感じない。文章というのはコミュ障でも気持ちを素直に伝えることのできる便利でありがたい道具である。それをこねくり回して美文や嗜好品にすることにわたしはあまり関心がなのだ。

 ぶっちゃけてしまえば、わたしは文章の向こうにいる「書き手」の人間性にしか興味がない。もちろん、素敵な話も大好きだし、面白い話も楽しませてもらっている。だけど本当の関心はそこにはなく、書いている人の性別や年齢、どういう考えや知性を持っているのか、どういう育ちなのか。そんなことばかりを読み取ろうとしている。

 それこそ、文章に対する一番傲慢な考え方なのかもしれないが、わたしはどうしても作品を通して書いている人を想像したいと思ってしまうのである。


※これ、どんな人が書いているんだろう。そんなことばかりを考えて今日もカクヨムの見知らぬ人たちの作品を拝読しております。(2024.2.24)

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