第21話 乱戦

「言っとくが君たちは数的不利だろう?このまま戦っても勝つ確率は低いぞ?」


敵の1人が逃げろという捉え方ができる事をいう

どうせ逃げさせてくれないくせに


「どうせ逃がしてくれないでしょ 他のチームもそういう配置してるし」

「ふん、乗らないのか……ならば戦うまで!」


一気に襲いかかってきた

どうやって捌こうか……

オレ1人の時はまだいいがオレには雫がいるからな……

できるだけ守りながらしないと……


「おっと……いきなり襲いかかるのかい……」

「なんだ…?咄嗟に攻撃を防いで反撃しやがって……何か不服か?」

「いいや?やっぱこうでなくっちゃ」


いい気分になってきた


「ねぇ麟斗、どうすればいいのかな?」

「雫ごめん、ここからは自分の勘に頼ってくれ」


オレは生粋の感覚派なのでこればっかりは雫の技量に委ねるしか無い

幸いさっきキルしたチームにはかなりのアイテムがあったためオレたちは回復などにはひとまず困らなそうではある

しかしやはり狙われるのは数的不利のオレたちのチームだ

でも経験が浅い雫からするとこれは最早試練と言ってもいいのではないだろうか?


「雫、ひとまずここから出よう!」

「なんで?」

「乱戦の中だと中心にいるチームが不利なんだよ!オレたちのチームは今中心に寄ってるから外側に出て有利に進めよ!」

「……!うん!」


でもまぁそう簡単には外側に出させてくれないだろう

なんせ相手も経験者の動きをしている

大体わかってるはずだからな

欲を言うなら1チームをキルして外に出て優勢になりたいが

それを簡単に許してくれるほど甘い相手ではない

しかしこのままだと狙い撃ちされて一方的にやられる可能性が高い

今はなんとか持ち堪えているが

今戦ってるチーム以外に1チームいるのでそのチームの乱入があるかもしれないので注意しておきたいところだ

あぁもうしょうがない


「雫、ごめんね!」

「え……ってちょ!」


オレは視界が見えなくなる道具を使って自分の姿を消した

なぜ雫に伝えなかったのか?

それは伝えたらオレの側についてきてオレの場所がわかってこれからオレの作戦が失敗するのかもしれないから


「リア充は爆破だぁ〜!!いっけぇ〜!」


オレは爆弾を投げた

オレはどさくさに紛れて近くに起爆剤を設置してたため

広範囲で爆発がおきる

当然のように火も広がり火のダメージも入る


「やったぜ……」


やはり爆発は気持ちいいな

心が晴れ晴れする

まずは1番近くで爆発に巻き込まれた雫を蘇生させる


「ほぇ……?なんかいきなり前見えなくなってぇ……音して急に戦闘不能になって……一体何が……?」


雫は困惑している

オレはとりあえず敵を狩ってと指示を送りダメージを受けた敵を狩る

そしてオレと雫が敵を狩って

予選はとりあえず終了した



「めちゃくちゃクレイジーだな……水無月男……」

「まさかリア充爆発の意味を込めて爆弾を投じたとは……」

「勘違いするなよ 爆弾はとりあえず敵を一掃させたいからであってだな……」


なんか最後の爆弾は誤解されてたので一応誤解は解いておく


「残りはオレらを含めた6チームか…なんとか決勝に駒を進めれたな 雫 ありがとう」

「おいちょっと待て!俺には何もないのか!?」

「だって入江すぐに倒されてあたしたちの役に立たなかったじゃん!」

「入江は……まぁ……その……次に期待ってことで……」


すぐに倒されてしまい

その結果オレらのパーティーの人数不利がバレでしまい最後の戦いでかなり不利な立ち回りを強いられたのはかなり嫌だった


「今回のでオレらの実力がバレたからな……次は入江がすぐに倒されなくても厳しいことは変わりないだろうな……」

「あたし麟斗と優勝したいから頑張るね!」



そろそろ決勝の時間だ

優勝しないと次のチェスではオレは活躍できる気が全くしないので

活躍しなければな……


───────────────────────


次回

決勝戦




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