第19話 ウィークポイント
オレは敵を突破して合流するための場所へ移動する
でもさっき倒した敵はオレを今度は複数人で襲ってくるだろう
なぜならこのゲームには一定時間内に蘇生アイテムを使用すればプレイヤーを復活させることができるからである
それは敵味方構わずなので
さっきのやつが復活させられる可能性は高いとオレは思っている
オレとしては面倒になることが容易に予想できるので復活してほしくないわけだが……
「麟斗、目標の場所についたよ あとどれくらいで行けそう?」
雫が先に到着したらしい
想定済みだ
なんならオレの周りに敵がいるからそうなるだろうなと思っていた
「雫、ごめんね ちょっとまっててね もう少しで合流するから」
「うん、途中でいなくならないでね?おねがいだから、あたし1人じゃ怖いし…」
やっぱりまだ1人だと怖いか……
ここは大人しく合流するとしよう
「ごめん雫、ちょっぴり遅れた」
「んもう!遅かったぞ!」
なんて言い訳しようか……
途中で戦闘になってたなんか言ったら心配されちゃうから……
アイテム拾ってたら遅くなっちゃった!
……やめとこう
ん〜、どう言い訳しようか……
「あたしと一緒にアイテムを拾うぞ
今のところあたしたちが1番不利だと思うし」
雫の言う通りだ
オレたちはあまりアイテム拾ったりせずに合流したわけだ
それにオレたちは1人仲間が戦闘中で
結構離れているので今更向かったとしても邪魔が入って助からない可能性が高い
なのでオレたちはオレたちで行動しよう
いつか戦う強者のためにもここは力を貯める時だしね
ごめんね入江
お前は犠牲者になってしまったよ
「あ、入江倒されたって」
オレたちはアイテム探しをしている最中雫がこんなことを言ってきた
「まぁでも想定の内だよ オレと雫が生き残ってれば予選は突破できるし」
オレはまず雫を安心させようとする……
が雫は冷静だった
よかった……練習始めたばかりだとオレにどうすればいいのかめちゃくちゃ聞いて頼ってきたからな……
まぁ人数が減るのは痛手だが……
他のチームもこのまま時間が経てば減るはずなのでここは少し我慢の時間だ
なるべく他のチームとエンカウントしないように立ち回りを気をつけなきゃならないな
戦闘音がした
おそらく誰かがここに入っているのだろう
この戦いで疲労困憊になってればいいのだが……
「ここの近くで戦闘起きてるよ……どうする麟斗……?」
どうするか……ここでいきなり現れて漁夫の利してもいいし、その場をそっと離れるのもいい
オレ的にはここで漁夫の利して一気にアイテムゲット
人数の弱みを帳消しできるほど強くなりたいのだが……
失敗したときのリスクが大きすぎる
1人と2人だと大きく違うからね
そのことを雫に話すと
「やろう 時間がないよ 急ぐよ麟斗!」
雫は戦闘音を頼りに突っ込んでいった
オレはすぐに後に続く
なるべく雫に隠れるような位置を取って
戦闘が起こってる場所についた
3人チームが2つ 計6人が戦闘をしている
オレを囲んでたグループの人数と同じだ
多分オレが倒したあいつは復活したのだろう
でも本当にあのグループの内乱だったらいいのだけど……
「麟斗、いっくよー!」
雫が奇襲をしかけた
2チームは気が付かずに雫の奇襲をもろに食らった
しかし反撃をする
このままじゃ雫が危ない!
「はいはい!全員おわり!」
雫や物の影に隠れていたオレが爆弾で吹き飛ばして一気に6キルを記録する
「おー!作戦成功だな!麟斗!」
雫は嬉しそうにしていたが…
気付いてなかった
「雫!左に避けて!」
「えっ……?」
その瞬間、雫が攻撃されてキルされた
オレはすぐに蘇生させて反撃をする
「君たちのウィークポイントはすでに把握している!大人しく降参したらどうだ?」
そんな声がオレたちに向けられ
隠れていた他チームによりオレと雫は囲まれていた
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次回
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