第12話 体育祭〜競技決定編〜
デートが終わり、4月が終わり5月になったある日
オレたちBクラスはとある話題でクラスが沸いていた
それは体育祭
なぜかこの学校では5月と10月の2回行われるのだが……
今クラス内で誰がどの競技を担当するのか話し合いが行われていた
担任の二条先生が
「競技のリストをここに置いておくから決めておいてくれ」
と誰がどの競技を担当するのかはオレたちに委ねられた
オレは運動に自信が全くないので全部担当したくないのだが、
1つだけ例外があった
それは
eスポーツ部門
オレは根っからのゲーム廃人なのでゲームには自信がある
ロールプレイング部門とバトルロワイヤル部門の2つあるが、オレはロールプレイングの方が比較的好成績を叩き出してるのでそっちでやるつもりだ
バトロワで相手をボコボコに叩きのめすのもいいが、やはりここは自分の土俵に持っていきたいという気持ちもある
しかしここで得意なのを見せるのも良くないんじゃないか?とオレは思ったりもしている
う〜む、どうするか……
非常に悩ましいところだ
正直、このクラスの大半とまだ話したことがないため趣味嗜好やゲームの実力などが全くわからないのである
「あら、あなたはどの競技をするのか悩んでいるのね?私はもう決めたわ」
隣の席の岡北さん
彼女は勉強だけではなく運動も得意だという
過去に武道を習っていたらしく、運動神経は学年女子でもトップレベルだとのこと
「私は複数種目にエントリーするつもりだわ あなたはどうするのかしら?」
「オレは動きたくないからeスポーツをするつもりだ」
「あら以外ね、あなただったら渋々サッカーかチェスをやりそうな雰囲気だったのに」
どんな雰囲気なんだよそれ
ていうかチェスもあるじゃないか
オレは徹底的に動きたくないのでeスポーツのバトロワとチェスにエントリーすることにした
「うわぁ……エントリー結構いるじゃん……」
無事にバトロワにエントリーできたわけだが、やはり人気なようで結構人数がいた
どうやら15人
クラス内の2分の1だ
なので選抜するために個人戦を行い、最後に残った3名が通過するというシステムだ
「え……?こんなにプレイングスキル低いの……?」
オレは序盤は相手の様子を見るため目立たずに物資を補給しつつ戦闘仕掛けたやつ返り討ちにしてキル数も少し稼ぎつつ
コソコソ動いていたがなぜだろうか?
普段の対戦している相手が高いせいなのだろうか?弱く感じてしまう……
ちなみに自慢じゃないがオレは今やってるこのゲームのトップランカーでもある
よくあるだろ?強すぎると決して周りからは弱くないという評価なのに自分は弱いという評価をしてしまうこと
果たしてそれと同じなのか?
マップの範囲も狭まり
残り人数も5人と開始から3分の1になっていた
おそらくこの中のプレイヤーはオレが相対したプレイヤーよりもレベルは高いだろう
それか逃げたり潜伏するのが得意なプレイヤーか
あと1番最悪な想定をしてしまったがそれは頭の中から消し去ろうとして、周りを見ると
「あれ?オレなんか囲まれてない?」
不自然にオレの進行方向に罠があったりしている
最悪な想定がぶち当たったのかもしれない
残りプレイヤーは同盟を結んでいてオレを倒すつもりなのか、それとも偶々なのか
間違えなく前者の方が可能性は高いだろう
そして3人がいきなりオレに仕掛けてきた
おそらく残りの1人は逃げたか、高台にいて指示を送っているのかだと思う
「おいおいここに来て4対1は卑怯だろ……つれえよ……」
本当は辛いなど微塵も思っちゃいない
手を抜きすぎるとここまで狙われるんだな……とオレは思い
とりあえずこの危険な状況を脱して残り人数を3人にするために
一瞬だけ本気をだして襲いかかってきた3人のうち周りに遮蔽物や建物が近くにある方のプレイヤーを逆に襲い、ボコボコにしてやった
なぜ遮蔽物や建物が近くにあるプレイヤーを選んだのかって?
やっぱり同盟結んでた時追撃されると面倒だからね
1人突破して建物に隠れてもう1人のプレイヤーを奇襲してボコボコにして残り3人
これでオレは選抜メンバーに選ばれ面倒な運動をせずに済んだ
勝負後オレは
「なんでお前なんだよ!おかしいだろ!」
「チームワーク!チームワークが大切なんだよ!」
と負け犬の遠吠えが聞えたので殺気を出したら負け犬はすぐに引っ込んでった
さぁて、他クラスはどんなメンバーで挑むのかな?
オレはちょっぴり当日が楽しみになった
ちなみにチェスはエントリー人数が少なかったのでオレは自動的に決まった
オレは運動しなくて済む体育祭の勝ち組になったのである!やったぁ!
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次回
体育祭〜練習編〜
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