第5話 神界にて (創造神視点)

 私の名はジェス、この神界の創造神です。


 創造神にはお父様から引き継いで大体60,000年位になります。引き継いだのは30,000歳の時だったはずです。


 お父様には困ったものです。そんな若い娘に創造神という役割を与えるなんて。

 幸い私達の神界はみんな仲が良い為、そこまで大変では無いですが。


 あ、下界の方達に分かりやすい説明ですと、神界=会社、創造神=社長や会長などの役職だと思って下さい。


 少し困った事になりました。 たったの1日前の事ですがルイス旦那様が権能を下界に使用したのです。 それだけならまだ良かったのですがその後ルイスは下界に降りてしまったのです!


「一体、どうするべきなのでしょう」


 私は頭を抱え机を囲む今いる3人の神達部下に相談をする。


「いや、どうするって言ってもですね。 連れ戻しに行き、罰を与えないといけないんですけど。 自分は無理ですよ。連れ戻すのなんて」


 するべき事は提示しつつも自らは無理だと言ったのは時間神クロノです。

 時間を操る神で下界の動きを元を制作し常に動きが正常に動く様に管理するのが彼の仕事です。


 彼は時間を止めるたり遅くしたり、逆に早くしたりする事が出来るそうです。使徒達がイタズラで時間を弄るのでそれを直すのに忙しい様で自分から時間を弄ることは決してありません。


 見た目以外はですけど。彼は見た目の時間を進めて実際より大人に見える様に姿を変えてます。



「この中でルイス様をどうにか出来そうなのは、貴方とジェス様だけですよ!」


 彼は空間神コロス、空間を操る神で、下界の空間を制御するのが仕事で、空間が歪んで別の世界の人達が世界を移動しない様にするのが彼の役目です。


 神界の住民が下界をその覗くのに使用する窓は彼が作成したもので、彼自身は下界を覗く以外では基本的には空間を歪めたりしないですが自分の姿は歪めて大人に見せてるみたいです。



「仕方が無い所もあると思いますよ。彼は仕事が無くて毎日暇も持て余して居ましたから。あれほど暇なはそうそう居ないと思います」


 そう話したのは記憶神リコレ、下界の者が1人で生きて行く事ができる様に記憶の棚を作り、して来た来たこと覚えて行く様にした神様です。


 彼女は下界の者達の必要な記憶を保護して行くのが仕事です。




「自分は無理なので出るとしたらジェス様しか居ないですが。流石に創造神が仕事が出来ないのはまずいですよ。ジェス様も生命の誕生や病気の誕生による生物の耐性を上げる仕事など自分達なんかよりもずっと多いじゃ無いですか。」


「そうですよ、俺達では仕事なども有り、ルイス様を連れてくるのは無理です!」


 クロノとコロスは情けなさそうに無理だと言ってしまいました。


「だからと言って私達の眷属や使徒でルイス君を止めるなんて無理だと思いますよ?」


 リコレは部下を使用する案もある事を示しましたが確かにルイスを連れて帰るのに私達の様な上位神じゃない者には絶対に無理だろう。


 あとリコレはさりげなくを親しげに呼んだ?


「それにしてもゾンビフェンリル のいた空間ごと消しちゃうんなんて」


 私はルイスのやった事に感心して言葉を溢しました。


「空間に関してだと一応俺の領分のはずなんですけどね。本当にあの方めちゃくちゃですよ。

 俺がやれる事は空間を歪めて場所を変えたり、しばらく収納しとくだけ。完全に消滅させるなんて無理ですよ。あの世界の修復力は俺が居なくても成立するくらい成り立っているんですから」


 空間神のコロスからしてもあれはおかしいようです。


「本当にあのは困った者です」


「「「まったくです」」」


 私の言葉に3人は賛同して来た。

 概念すら破壊させるルイスと戦いたい者なんて居るはず無いんですよね。


「しばらくは様子見ですね」


 私はルイスのことを見張る事にします。

 ついでに浮気チェックもしましょう。







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