第10話

 雪女とは、日本古来の妖怪のことだ。


 出現する時は大体が雪の降り積もる、または吹雪の荒れ狂う時で、人間の精気を吸う妖怪であると言われている。


 一方で、雪山で遭難した人間を助けてくれるなんて伝承もあるらしい。


 人間と接触する際は自分の正体を隠して近づき、「自分と会った事を他言しないでほしい」と申し出る。


 その後、その事実を他言した後の結末については「自分は雪女である」と明かした後に殺されるか、恨めしげな表情で姿を消していくとの事。 


 ちなみに、姿を消す際は体が雪へと変わったり、霧のように消えていくそうだ。


 出典、Wiki○edia。




 彼女は、自身がその空想上の生物の末裔だと、照れ臭そうに語った。




「ま、色々言い伝えはあるけど、間違って伝えられているのも多いんだよね。基本、今の若い世代の人達は人様の生気を吸い取ったりしないし。」


「……基本……今の若い世代は……え、じゃあ古い世代の方は人間の生気吸い取ってたりしてたんですか?」


「……ま、まれに?」


「…………」

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