第7話
ビビった。
ウチのアパートにあんな美人が住んでいたなんて……
ほんで、俺もなんで部屋間違えんだよ。
秋葉の言う通り、頭を打っておかしくなったのかもしれない。
今度は間違えないように、しっかりと表札を確認する。
俺の苗字である「山内」の文字。
間違いない、ここが俺の部屋だ。
……さっきもこの部屋に入ったような気がするが、俺の勘違いだろう。
堂々と胸を張り、一応部屋のインテリアや靴箱の中身を確認し自分の家だと確証を得て、リビングに入る。
すると、中には……
「あ、おかえりなさい」
「…………」
「あはは、ごめん勝手に入っちゃて。大丈夫、ここは君の家だよ」
どうやら、俺は部屋を間違ってなんていなかったらしい。
初めから、ここは俺の部屋で、間違っていたのは彼女の存在の方だったみたいだ。
「……えっ!? 誰!?」
「誰って失礼だなー、私の事、覚えてない?」
「えっ……えぇ……」
「君の、命の恩人のつもりなんだけど」
「……あっ!」
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