第2話 新しい日常の模索
夜が明け、再び静寂の中で目を覚ました「ボク」は、前日の不可解な現象が夢ではなかったことを改めて実感する。朝食をとるためにキッチンに向かうものの、食材を買いに行くことのできるスーパーのレジには誰もおらず、通りは依然として無人のままだ。この状況に適応するため、ボクは生存戦略を練り始める。
資源の確保
まず第一に、水と食料の確保が必要だった。「ボク」は近くのスーパーマーケットに向かう。電動の自動ドアは動作せず、手で押して中に入る。中は、いつもの賑わいの痕跡が残るばかり。しかし、電気はまだ通っており、冷蔵庫の中の食品は新鮮な状態で保存されている。ボクは食料と水をカートに乗せ、店を出る際には、一応レジに向かって「すみません」と声をかけるが、応答はない。
孤独への対処
食料を確保した後、ボクは孤独感との戦いに直面する。人との会話が恋しくなり、スマートフォンを手に取るが、依然として通信は途絶えたまま。そこで、ボクはペットショップに向かい、犬を一匹連れ帰ることにする。犬はボクを見るなり、尻尾を振って喜び、少しだけ心の寂しさが癒される。
情報の探求
次に、「ボク」は何が起こったのか理解しようと、情報を求めて図書館に向かう。コンピューターはインターネットに接続されていないが、地球外生命体や大規模災害に関する書籍を手当たり次第に読み漁る。しかし、答えは見つからない。ただ、読書を通じて「ボク」は、人類不在の世界での生き方について、哲学者たちの考えを知ることになる。
新たな日常
夕方になり、ボクは自宅に戻る。犬と共に過ごす時間は、この新しい現実における貴重な慰めとなる。夕食をとりながら、ボクは今後の生活について考える。食料、水、そして何よりも、この孤独とどう向き合っていくか。夜が更けていく中、ボクは犬と共に、明日への不安と希望を胸に眠りにつく。
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