第19話賢者の選択

金曜日、離婚の意思を嫁さんに聞いたら気持ちは変わらない!離婚する!と、言っていた。

そこまで、言われたんだ。僕は二度とこの女の顔も見たくないし、母の日、誕生日と祝ってやらない。

別居してから9年間、僕は毎年欠かさず母の日と誕生日はプレゼントを贈っていたが、あいつは父の日も誕生日も何も無かった。

馬鹿らしい。

息子とだけ、やり取りしたいが息子もいずれは離れていくだろう。

僕は結婚に、人生に敗北したのだ。

しかし、捲土重来と言う言葉がある。

必ず、復活して人生を素敵なモノにする。

息子と一緒に一回でいいから、酒を飲みたい。

それが、叶ったら言い残すことはない。


幸い、僕には仲の良い友達が沢山いる。

みんな離婚の事を知っている。DVを受けていたことも知っているので、そんな女はこっちから願い下げだ!

事務的に後4年結婚は続くが、それまでに変身したい。

カフカの作品のように。

所詮、結婚は赤の他人とする。

どんなに、愛情を持っていても冷めると早い。

特にあいつは、世間体ばかり気にするヤツだったので、精神障がい者で肥満の夫は恥ずかしかったのであろう。

逆なら僕だってそう思うかも知れない。しかも、かなりのシスコンで気持ちが悪い。

選択肢は1つ。

自分磨きに精を出すこと。

賢者はどのような選択をするのだろうか?

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哲学ではない、僕の哲学 羽弦トリス @September-0919

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