第3話「クレマチルェの園2」

コ コココ。

コ コレは⁈

ァアリシア…ティリィヌ、さ 様ぁあぁ、あんな顔と仕草でぇぇえ…。

もしかして、ァリシアティリィヌ…モアに…こぉ恋心を…‼︎そんなぁ‼︎

う''あぁあぁあァ‼︎

なんと、むごい事を知ってしまったんだ。ぼくは…。

ァリシアティリィヌ様への気持ちに気付いて間もないのに…。

うぅモアには勝てなさそうだ…。

このまま儚く散って行くのか…。

うぁぁあ‼︎私の心が更に荒れる…!

……ぼくは、どうしたら良いだろう?


「ヴォン・ジュウ!モア!」

 ヴォ・ジュゥ。

モ、モアが来たぁ!

ァリシアティリィヌ様はどんな反応をなさるだろうか?

「ヴォン・ジュゥ!モアぁ。

約束通り、来てくれのねっ!!」

 約束通り来たよ。

!!…凄く嬉しそうになさっている!

もう、これは確定ではないだろうか…。

ど、どうしよう…。

「モア、ショコァテ好きよね?

前にシェルリィヌから聞いたわ。」

 ぇ、あ…ぁ。

「マリオン、ショコラァテ作ってきて。」

「はぃ。」 

 脚を見せて。

 薬が効いてるね。

モアが、アリシアティヌ様の脚を膝に置いてゆっくり揉む。

 思い浮かべるのは大切。これからは、常に脚が動くのをしっかり、思い浮かべて。

大地を踏みしめる感触を。血が、血管を流れる…そして筋肉へ…。

脚に語りかける、動けと…。

さぁと流れる様にモアの手が、ァリシアティリィヌ。様の足を撫でる。

その手は、とても色っぽくて見ているぼくがドキドキしてしまうほどだった。

「ゎかったわ、モア!ワタクシ、頑張る!!」


「モア、ショコラァテよ!」

 悪くない。

「この前本でね、オフェルニアンだと思っていたのが別人で。

そっくりな別人とすり替わっていた話を読んだの!

ちょっと怖くなったわ!

でもね、マリオンがワタクシ達はジュメみたいでそれはできないから大丈夫だ、と言ってくれたの!」

 確かに、2人の内どちらかになるのは難しい。君達は下手な誤魔化しは、効かない。

「まぁ、モア!モアまでそう言ってくれるの!

ワタクシ達の間でモアがどんな人かが、合言葉なのよ!」

 そうか。


モアの様子は?

チラリ。

ぅ…ぅん。

イマァジを眺めて何か考え込んだり。

「コレ、モアに作ったのよ!」

 ありがとう。

チラリ。

「マチュ、お花を用意しといて。」

「はい。」

ドテッ

「ァ…タタ……ィッ…」

また転けてしまった…。

そんな事よりモアは⁈

…グラァラの外を眺めたり。

ンッ…ンン。

私は、この10日間悩みに悩んだ。

ァリシア様の恋心が実れば、生涯きっと心を潤す事のできそうなモアと。

生活的なお手伝いはもちろんの事、文字通りずっとお側にいる自分。

好条件は、自分なはずなのに…。

ァリシアティヌ様がモアを見ている顔を見ていると全く勝てる気がしない。

「お庭の摘んだお花をお土産に持って帰ってね!」

 ありがとう。

あぁ''ぅ、ぅん…駄目だ。

モアにまったく響いていない。

ァリシアティリィヌ様…。

あ''ぁ‼︎

駄目だぁ見ていて、ほっとけないぃ‼︎

モアが帰り支度しているのを見て、寂しそうな顔をするァリシアティリィヌ様。

自分は、あんな顔をしてもらえるのか⁇

してもらえなさそうだなぁ…。

「あぁ!ァンジェリカ様ぁ!」

「マリオン!久しぶり。

ぁ あら、モア…!…お、久しぶりね…。」

 お久しぶりです。私は今、帰るところです。

「ぁ…もう、帰ってしまうの…?」

 では…失礼します。じゃあ、頑張って。ァリス。 

あぁ!モアが帰ってしまう!!

ぼくが心を決めるのが遅かったぁぁぁあ…。

よし!ぼく…ぃや。私は、ァリシアティヌ様の恋心を応援するぞ!

「ええ!

一緒に歩けるのを励みに頑張るわ!

ふふふっ。」


!?

…はぅわぁあぁあッ!!

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