幕間・観客への挑戦状

四条にスポットライトが当たる。


四条「さて、いよいよ物語も佳境に入ってまいりました。お久しぶりです。或いは、初めまして。四条司です」


四条「いかがでしょうか?「オーバーキル・ナイト」お楽しみ頂いてますか?」

   

四条「今回は依頼人の話を聞いて現場へ赴くことなく事件を解決する、いわゆる安楽椅子探偵(アームチェア・ディテクティブ)を演じることと相成りました。こう見えて意外と現場派の私としては珍しいパターンですね」


四条「さて、真相に至るための情報はこれまでに全て明示されています。あなた方と私が得た情報は全く同じ。差はありません」


四条「ここで、私から賢明なる観客の皆さんへの挑戦状……というほどのものでもありませんが、ひとつお遊びとして、簡単な2択クイズを提案します」


四条「問題です。『』今回はそう思う根拠となる理由も記入していただきます」


四条「お手元の用紙に、答えをご記入ください。もしも正解された方がいらっしゃいましたら、この四条司の惜しみない賛辞とちょっとしたプレゼントを差し上げます」


四条「ではここで、差し出がましいかもしれませんが、ヒントを1つだけ」


四条「今回の事件については、情報のほとんどが葛西さんの話の中にありました。これらの情報をどう捉えるかが、推理をする上で重要なポイントになるでしょう」


四条「それでは、皆さんの素晴らしい推理を期待しています。願わくば、その推理が私と同じ結論に至りますように。では、後ほど」


四条、気取った礼をしてハケる。

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