第6話
「ジュリの戦い方ってなに?魔法戦士ってやつ?」
「そうなるんじゃないの?」
:魔法戦士!かっこいい
:ジュリちゃんがどれくらい強かったのか気になる
「さあ?私はか弱いから他の人と戦った事無いの〜」
「絶対嘘やん」
:か弱い(モンスターを両断しながら)
歩いて数時間が経った頃、今まで無かった物が置かれていた
「この工事現場で使いそうなライト、踏破層に置かれているライトだ!」
「そうなの。」
「とは言え、ここは二級探索者でも中々進めないモンスターがいるんだ気を抜いてたら危ないぞ」
「さっきまでトンチンカンな質問をしていた人が言うと違うわね」
「質問するとか苦手なんだよ」
:これだから陰キャは
「それはお前らもだろうが」
:は?
:よろしい
ならば戦争だ
:陰キャちゃうし!
「あれ?同接が1000人になってる?コメントをチャンネル登録して1ヶ月以上限定にしてたせいで気づかなかった」
:俺がバッチリ宣伝しといた
:なあ、俺封印のダンジョンの近くに住んでるんだけど、避難指示が出てるんだけど
:もしかしなくても、ジュリちゃんと関係あるよな
:あれ?俺やった?
「コメントをみんなが打てるようにしてみるか」
:特級モンスターって本当!?
:女の子カワイイ!
:特級モンスターヤバいじゃん!
:特級モンスターどこ?
:最下層まで行って帰ってきたって本当?
コメントの制限を解除すると普段過疎配信をしている俺では目に追えないほどのコメントがいくつも流れて行った
「ちょっと落ち着いて!そんなにたくさんのコメント俺捌けないって!」
「おおー、まるで文字の濁流みたいね」
「いや、感心してる場合じゃなくてさ」
「では、1つ質問に答えてあげましょう。私は特級モンスターじゃないわ。ただのか弱い美少女よ」
「出た自称」
「コメントの流れが速くて見れないなら一旦落ち着かせるために放置しておくのも手よ」
「それは確かに」
少し間を置くとコメント欄は落ち着いてきたようだ
「よし、これくらいなら俺にも捌けるぞ」
:さっきの配信、アーカイブに残してないの?
:最深部まで行ったって本当ですか?
:横にいる女の子かわいい
「さっきの配信は裸が映ってたから編集してからアーカイブに残そうと思って今は非公開なんだ。最深部まで行ったのかについては、よく分からんってのが答えになる。で、ジュリエルは顔が似てるだけでなんの変哲も無いただの女の子だって本人は言ってる」
:それが嘘だったら?
「どちらにしろジュリエルがいないとここまで帰って来れなかったし、特級モンスターだって事になったら、どうにかして責任を取らないといけないだろうな」
「外が見えたわよ」
「やっと帰って来れた」
俺は安堵しつい気を抜いたが、その瞬間ジュリエルと俺の間に下層に出現したあの巨大モンスターが降ってきた
「マジかよ!」
「あなたは隠れていなさい!」
俺は岩陰に隠れ、様子を窺う
ジュリエルとモンスターは互いの武器で何度も打ち合っていた
「打ち合ってる時の音ヤバいな」
:ドカンって言ってるぞ
:壁が砕けてる!
:どんな威力だよ…
俺が出来ることはジュリエルが勝つように祈る事だけだった
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