#712 『生物学者』
とある航空機メーカーでの出来事。
新型エンジンの耐久テストで事故が起きた。試験室は炎上し消防車までもが駆け付ける事態となったのだが、幸いにも怪我人、死傷者は出なかった。
火が消し止められた後、今度は現場の検分へと移る訳だが、何故かその段になって白衣姿の人達が車で運ばれて来た。聞けばどうやらどこぞの大学の生物学者だと言う。
検分は延べ一週間掛かった。それから布を掛けられた“何か”がストレッチャーで二台分、現場から運び出された。
「何ですか、あれ」
聞けば上の人間は詳しい事は話さず、「タンパク質の塊だ」とだけ話してくれた。
もちろん稼働中の試験室には人どころか動物も入れない。エンジン内から何が出て来たのかは未だ不明なのである。
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