第3話 帝国軍の襲来(修正)


  村に着くと僕は長い間走っていたので息をぜぇーはーさせていたが、だんだん落ち着いてきたので村全体をよく見てみると、たくさんのモンスターに囲まれていた。


「間に合わなかったか……おいルビー、今すぐにお母さんを見つけて村の人と一緒に逃げるんだ」


と、父は僕にいつもは見せない厳しい顔を見せて言った。


「え、どういうこと⁉」

僕は訳が分からないままそう聞くと父は、


「今村は、帝国軍のモンスターに襲われている。このままお前がここで突っ立っていたら村のみんなが死んでしまう。だから少しでも村のみんなが死なないためにも早くみんなを連れて逃げるんだ」

と目の前にいるモンスターを剣で切り倒してから言った。


「帝国軍、聞いたことがある。ある国の帝王が、全世界を侵略しようとたくさんの村や町を襲っていると。

その帝国軍がこんな小さな村まで襲いに来たんだ。早くみんなを助けないと」


そう思った僕は、父の言われたとおりに母や、まだ取り残されている人たちを父の友達の人たちと一緒に誘導して助け始めた。


僕はまだ取り残されている人がいないかを確認するため村へ戻ると、小さな子供がモンスターに囲まれて逃げられなくなっているところを見つけた。

それを見て僕は今すぐにでも助けたいと思ったが、どうしても僕は怯えてしまってその場から動けなかった。


「ど、どうしてなんだ………僕が助けなきゃあの子は死んじゃうのに、どうして僕はいつまでもこうやって怯えているんだ」

自分のふがいなさに悔しんでいると、フラットは僕に


「おいルビー。何怯えているんだ。今ここで逃げたら駄目だぞ。戦わなきゃいけないんだぞ」

と、怒って手をぶんぶんとさせながら言った。


「そういわれても、やっぱり僕は……」


「怖いのか?ならおいらの勇気を分けてやる。

おいらはルビーの持つその剣に力を与えることができる。さあ行くぞルビー、走れ!」


僕が自分のふがいなさに悔しんでいると、フラットはそういいながら僕の剣に魔法た敷物をかけた。

フラットが魔法をかけると僕の剣は、刀身が赤色に光始め、全身に力がみなぎるようだった。


「な、なんだこれは⁉」

そう僕が驚いていると、フラットは


「剣においらの力を与えることで使えるパワーアップ魔法。これがおいらの力、『ジュエルソード』だ」


と小さな手で僕の背中を押しながら言った。

その勢いのまま僕は、子供をかこっているモンスターたちを剣で切り付け始めた。


「剣なんて使ったことがないからよくわからないけどでも、必ずこの子だけは救うんだ!」

そう思い僕は、まだ慣れない剣をモンスターめがけて振りかざし、何とかモンスターに囲まれていた子供を救い出すことに成功した。


「よくやったぞ小僧、あとは俺らに任せろ」


僕の戦いを見ていた父の友達はそういってまだ村にいるモンスターのもとへと走っていった。

僕はその後ろ姿を見届けてから、村のみんなが逃げた場所へと向かった。


「確かみんなは地下へと逃げたんだよな」


そう思いながらみんなのもとへと向かっている途中、地面からDランクモンスター・毒邪バジリスクが現れた。

「え……うそ…だろ?」

と驚き僕はしばらくの間、動けなくなってしまった。


バジリスクの牙には毒があり、僕はバジリスクから牙の攻撃を受けてしまった。


「ま、まずい。バジリスクの毒は10分で人間が死んでしまうほどの猛毒だぞ。は、早く毒を中和させる何かを飲まないと……」


僕が焦っていると、バジリスクはまた僕に攻撃をしようと口を大きく開けてこちらへと向かってきた。

「こ、こうなったら戦うしか」

そう思い僕は、手に持っている剣でバジリスクの攻撃を防ぎ、バジリスクの頭を攻撃しようと剣を振りかざしたが、バジリスクの頭は思っていた以上に固く、はじかれてしまった。


するとバジリスクは僕のすきをついて襲い掛かってきた。

「まずい、し、死ぬ⁉」

そう思った僕は、思わず目をつぶってしまった。


が、いくら時間がたっても痛みを感じなかったので目を開けてみると僕の目の前には、バジリスクにかまれて血まみれになっている父の姿があった。


僕はあまりのことに頭が追いつかず、動けなかった。


「ルビー、早く逃げろ。父さんはもう命がない。だからお前だけでも生き延びろ!そして必ず、帝王を倒してくれ……」


そう父は僕に笑顔を見せて言い残し、バジリスクに向かって炎魔法・フレイムよりも、威力が高く炎の竜巻を起こす炎魔法・フレイムトルネードを放ちバジリスクを倒したが、それと同時に父はドサッと地面に倒れてしまった。


「バジリスクの毒が強すぎたんだ……駄目だ……死なないでよお父さん!」


倒れた父を見て僕は何度も何度も泣きながら父に話しかけたが、父からの返事は返ってこなかった。

                                   つづく


もし読んでくれた人がいて、「もっとこうしたらいいんじゃない」とか、「この文字間違ってるよ」などの、コメントを書いてくれたらとてもうれしいです。


よろしくお願いします。


                   byネコを愛する小学生(4月から中学生)





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