第2話 虹色に輝く妖精との出会い(修正)
妖精の村に入るとたくさんの妖精が空をふわふわと飛んでいて、とてもかわいらしかった。
「ここにいるたくさんの妖精の中から、お前にあった妖精を見つけるんだ」
父は妖精を見て僕に言った。
「そういえば父はいつも『妖精は自分にあった人間を見つけると、妖精のほうからこっちへ寄ってくるんだぞ。父さんもそうだった』と言っていたな」
そう父が言っていたことを思い出し、僕は妖精が来ることを願って待っていると、虹色に輝く一匹の妖精がちょっとずつ僕のもとへと近づいてきた。
僕の目の前まで来ると妖精は、僕の手の平に乗り、礼儀正しく頭を下げた。
「なんだ?その妖精は。虹色に輝いるなんてふつうあり得ないんだが、まあいいか」
妖精を見て父は独り言のようにぽつりとつぶやいたが、すぐさま笑顔になって
「まあよかったな。妖精が頭を下げるってことは、お前のことを主人として認めたってことだぞルビー」
と、僕の肩をポンっとたたいていった。
「じゃあこれで僕は妖精と絆を結ぶことができるんだね⁉」
僕が聞くと父は
「いや、妖精と絆を結ぶにはもう一つやらなきゃいけないことがある」
と、妖精を指さして言った。
「それは妖精との絆を証明することだ」
「その、妖精との絆を証明するには何をすればいいの?」
と僕が聞くと、父は
「妖精との絆を証明するには、ルビーが気に入った妖精に話しかけてみて、言葉が妖精に通じたら絆の証明ができたって事だ」
父は自分の妖精と話しながらそう言った。
最初は父が独り言を言っているのかと思っていたが、よく見てみると父の妖精も口をパクパクさせていたので、
「本当に妖精と話しているんだ……」
そう思い僕も妖精としゃべれるかやってみようと話しかけてみた。
「よ、妖精さん。聞こえてますか?」
僕が妖精に聞くと妖精は何か言いたげに口をパクパクし始めた。
最初は何も聞こえなかったが、だんだん妖精の声が聞こえるようになったので、とりあえずお互いの自己紹介をすることにした。
「ええっと、まずは僕からいくね。
僕の名前はルビー・デロット、よろしくね」
僕が妖精にそう言うと、妖精も僕に向かって
「おいらの名前はフラット。よろしく頼むぞ」
と言い、小さな手を僕に差しだした。
「これからよろしくフラット」
僕はフラットの手を取り、笑いながら言った。
「ああ、よろしく頼むぞルビー」
と、フラットも僕の手を握りしめながら言った。
すると僕と妖精の手が急に光始め、気づくと目の前には妖精がいなかった。
「どこに行ったんだろう?」
周りをきょろきょろしていると父が僕の頭を撫でて言った。
「絆を証明できたから、妖精がお前の体の中に入ったんだ。これにより、お前はその妖精の力を使うことができるようになったぞ」
「やった!」
と僕は喜んでいたが、ふと父に
「ねえ、お父さん。妖精ってどうやって体から出てくるの?」
と、気になったので聞いてみた。
「知らん。妖精の気分次第だ」
と父は大きく笑って言った。
「全く父はこれだからな~」
と僕があきれていると、近くでガサッと物音がした。
それを聞いてさっきまで笑っていた父も、顔をきっとさせて、耳を澄ましていた。
物音がしたほうへと行ってみるとそこにはオークがいた。
「なぜオークがこんなところにいるんだ?オークはCランクモンスターだぞ⁉」
と父はオークを見て普段全く驚かないのにとても驚いていた。
モンスターにはランクがあり、ランクが高ければ高いほど強くなる。
その中でも今僕たちの目の前にいるオークは、Cランクモンスターで、並の人間じゃ倒せない強力なモンスターだ。
僕がオークを見て震えていると、父がオークにの背中に向かって背負っていた剣を切り付けた。
するとオークは振り向き父を手に持っているこん棒で殴ろうとしたが、父はオークより先に炎魔法・フレイムという、相手に火の玉を飛ばし燃やす魔法をオークに放った。
父の放った魔法によりオークはチリとなって消えてしまった。
「す、凄い。Cランクモンスターのオークをあんなに簡単そうに倒してしまうなんて」
と、僕が驚いていると父は、
「おいルビー、早く村に戻るぞ。これはまずいかもしれない……」
と手に持っていた剣を背中に背負い、走りながら言った。
僕は訳も分からないまま、父の後を追いかけて走った。
つづく
もし読んでくれた人がいて、「もっとこうしたらいいんじゃない」とか、「この文字間違ってるよ」などの、コメントを書いてくれたらとてもうれしいです。
よろしくお願いします。
byネコを愛する小学生(4月から中学生)
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