#12 STAMPEDE №3

「ぐっ・・・ああああっ!!!」




熱い熱い痛い痛い!!!口から炎吐くなよ!!ふざけんなお前!!!お前ライオンだろうが!!!ライオンは!!口から!!火を!!吐かないんだよ!!!




「水神よ、我が願いに応え、我らを護る壁となれ!!《Water Wall》!!!」




ふう、ひとまずは水で消火できるからいいとして・・・っておい!!!水が蒸発した!!!温度高いんだよお前!!!しかも気を抜くとレーザーとか毒とか飛んでくるんだよ!!!だぁぁぁぁ!!!!クソゲー!!!ああもういいや!!メイド長にやるなって言われてたことやってやろーーー!!!キメラ、お前が責任取れよ!!!




「《Ice Chain》!!からの・・・魔力供給、開始!!」




普通にアイスチェーンに魔力を供給して・・・さて、どうなるのかな?




「graaaooooooooooooo!?!?!?!」


「shhhhhhhhhhaaaaaaaaa!?!?」


「AAAAAAAAAAAAAAAA!?!?!?!?」




うっわ・・・アイスチェーンが一気に増殖したと思ったら俺とセリアちゃんの方向を避けて爆散したんだが。しかも爆散した後全部くっついてキメラぐるぐる巻きにした・・・・こりゃあメイド長がやるなって言ったのも分かるわ・・・って・・・え?蛇増えてね!?10匹くらいいない!?!?気のせい!?!?




「「「「「「shhhhhhaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!!!」」」」」」




いや、めっちゃ毒飛ばしてきてるから気のせいじゃないな。マジでふざけんなよ!!!蛇は!!!プラナリアじゃねぇんだよ!!!蛇は!!!切っても!!!増えねぇんだよ!!!




「AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!」




うるっせぇぇぇぇぇ!!!!胴体の人!!!うるせぇんだよ!!!ってかいつの間に腕生やしたんだよ!?あいつマジでキモイな!?ケンタウロスじゃねぇんだからさぁ!?っておい!!!さっきの爆弾飛ばしてくるなって!?しかも腕で投げてるから精度が凄い!!危ない!!死にそう!!






「AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!」


「SHHHHHHHHHHHHHHHHAAAAAAAAAA!!!!!!!!」


「GRRRRRROOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!!!」






あ、爆弾が足に・・・毒が体に・・・




「あ゛あああああああああああ!!!!!!!!!!!」




痛い痛い痛い痛い痛い!!!!!死ぬ!!!


・・・あ、キメラさん突進してきてる・・・さようなら異世界!楽しかったよ!!!


























「《Devine Punishment》!!」


























・・・生きてる!?!?あ、セリアちゃんの魔法発動したんや!!!ギリギリセ――――フ!!!にしてもセリアちゃんの魔法えげつねぇな!?!?キメラが音もなく消滅したぞ!?!?いやはや、3分待った甲斐があった!!あー、でもなんか死にそう・・・毒が体にかかったし・・・あ待って服溶けてね?いや今考えることじゃねぇな。




「リースちゃん!!!大丈夫!?!?今解毒魔法かけるからね!!!『水神よ、我が願いに応え、この者の身体を蝕む毒を祓え!《Water Detoxification》!!』」




「あ―――。助かったよセリアちゃん!!ありがとう!!!」




「あと・・・その・・・私のカーディガンでいいから着る?」




あ・・・ありがとうございます助かります。






+ + + + +






「では、奥様とセリアちゃんはここでお待ちください。メイド長さんの助太刀に入ります。」




「うん・・・よろしくねリースちゃん・・・」




どうやらあのキメラを消滅させた魔法は魔力と体力をごっそり削っていったらしい。なのでセリアちゃんはここで休んでてもらうぜ!!・・・にしても、息切れして顔が紅潮してるセリアちゃん何かエr・・・よし、早速メイド長を助けに行くかな!!




「よし、今回ぐらいは廊下走っていいよね!!」




・・・にしても、おかしい。魔獣が全くいない。それに、さっきのキメラも地下室に自力で入れるはずがない。まず、あの図体でドアが開けられるとは思えない。まさかとは思うが、裏で人間が何かしてるんじゃないだろうな・・・もしかして、前にメイド長さんが言っていた「グレン」と何か関係があるのか?いや、でも考えすぎか・・・あ、靴に砂入ったかも。ちょっと一回靴脱ごう。




――――――ヒュン!!!




・・・え?頭の上で風切り音が・・・ってあぶねぇ!?!刃物!?!?




「カカカッ、よく避けることができたのう!!」




・・・え?どなた?なんか可憐な少女がデカい剣持ってるんだが。あれ?もしかして俺、殺されかけましたか?

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