#11 STAMPEDE №2
「・・・セリアちゃん、今の見た?」
「・・・うん、見たよ。キメラだよね、あれ。」
そうですよね~、見間違いじゃないですよね~。うん、魔獣の一種かな?絵に描いたようなキメラだったんだが。頭がライオンみたいな感じで、羽が生えてて、尻尾が蛇だった。唯一思ってたのと違ったのは、胴体からも首が生えててそこに人間の頭っぽいものが付いてたことぐらいかな。うん、キモかった。何あのキモさ。セリアちゃんと対極の存在だな。あいつを倒さないと地下室に入れないってこと?いや、倒せると思うか?ってかあんなデカい体でどう入ったのさ。絶対入らないでしょ、普通は。まあいい、ぶっ倒す!!
「セリアちゃん、倒せそう?」
「魔法の詠唱と魔力供給、魔力循環の時間を稼いでくれれば倒せそうだけど・・・」
「どれぐらいかかる?」
「頑張って3分。その間耐えてくれれば倒せるよ!」
・・・アレ相手に三分か・・・まあ、魔法スクロールもまだいくつかあるし、やってみる価値はあるかな。よし、じゃあ行くとするか!!!
「奥様はここで待っていてください。」
「ええ、分かったわ。」
じゃあ、レッツゴー!!!
「naaaaaaaaaaaaaaa!!!!」
うぉっ!!!あっぶねぇ!!!ドア開けてすぐビームぶっ放してくるんじゃねぇよ!!!初見殺し野郎め!!!ってか胴体の人の目からビーム出てくるのキモ!!!
「セリアちゃん、よろしく!!」
「うん!!『6属性の神よ、我が願いに応え、この者に天罰を。』」
部屋の上のほうに魔法陣が展開された!!!あ、これ詠唱に時間かかるんじゃなくて魔力供給と循環に時間がかかるんだ。って、見とれてる場合じゃねぇな。まずは手始めにセリアちゃんを守る壁を作らなければな!
「氷神よ、我が願いに応え、この者を守る盾となれ!!《Ice Protection》!!」
よし、上手いことセリアちゃんの周りに盾展開できた!!あとは足止めしまくるだけやな!!
「こっち来いや!!このクソキメラ!!!」
「groooooooooooooo!!」
いやちょ待って!?!?思ったより速いな!?でもこっちには魔法スクロールがあるんでね!!
「食らいやがれ!!《Ice Chain》!!」
「grooooooooooo!?!?」
「shhhhhhhhhhhhhh!!!」
上手く胴体は縛れたけど蛇が口から謎の液体噴射してくる!?あっ・・・後ろの壁が溶けた音がした・・・この蛇が出してる液体、かなりヤバいのでは?なら固めるしかねぇよな!?!?
「《Water Shot》!!からのー!!《Freeze》!!!」
んよっしゃぁ!!!ウォーターショットで水を蛇の口の中にかけてフリーズで凍らせる!!完璧すぎるぜ!!!
「naaaaaaaaaaaaaaa!!!」
「ふぇっ!?・・・あぎゃっ!?!?」
胴体の人がなんか石を吐いたと思ったら爆発した!?!?ってかめっちゃ痛い!?石が体に食い込んだ!!あっ!!クッソ!!アイスチェーン砕けやがった!!!やっちまった!!ひとまず足止め用スクロールで・・・!!
「《Water Wall》!!からの《Thunder Shock》!!即席感電だぜ!!!」
「naaaaaaaaaaaaaaaaaa!?!?!?」
「groooooooooooooooooo!?!?!?」
よっしゃ!!スタンみたいな感じになったぜ!!!じゃあもっかいアイスチェーンやりますかね!!!あっ!スクロール無いや!!アイスチェーンのスクロール1個しか作ってこなかったんだ!!ならこれを凍らせて・・・!
「《Water Jail》!!ついでに《Freeze》!!」
「na…naaaaaaaaaaa!!!!!!」
おい!!!人型なのに口から炎吹くなって!!!あ、マズい。蛇の方見てなかった・・・・
「ああああああああ!?!?!?」
痛い痛い痛い痛い!!右足にモロかかった!?この毒は相当マズい!!!皮膚を溶かされるのもマズいが、多分これは皮膚から入る毒だ!!解毒魔法なんてあったか!?!?いや、解毒魔法のスクロール作ってないな!?クッソ!!背に腹は代えられない!!
「《Fire Ball》!!」
・・・ッこの炎で毒を飛ばす・・・!!!ああ、生きてるうちに火あぶりになるなんて!!にしても痛いな!?!?漫画の中で止血のために傷口を焼くっていうシーンがあったが、あれ本当は超絶辛いんだろうな。今その状況だけど。
「《Water Heal》!」
・・・よし、傷口がふさがったし毒も飛んだと思う。
「graaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!!!!!!!!」
な・・・!?!?耳が痛い・・・というより、ライオンのたてがみ、赤くなったな!?!?覚醒ってやつか!!?!?
「graaaaaaaaaaaaaaaaa!!!!!」
あああ!!!火、吐いた!!!!本気出しちゃう感じですか!?!?
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