#3 へんたいは メイドに みつかった!

―――うん、分かってはいた。セリアちゃんがセレブリティな方だと分かってはいた。でも・・・




「まさか、ここまでとは・・・」




2階建てのアパートくらいの大きさの門(でかい)、中庭の噴水(でかい)、綺麗に整えられた庭(でかい)、そしてベルサイユ宮殿並みの豪邸(でかい)・・・巨人でも住んでるのか?スケールがデカすぎる・・・




「ママー!友達連れてきたよー!」


おっ、友達認定されてる!!うれしぃーーーーーー!!!!




「あらセリア、友達連れてくるなんて珍しいわね。」




「なんか旅してるらしいー!」




「あら、そうなの。珍しいわね。」


うわ、旅してるって言ったばっかりにこんなことに・・・話が大きくなりそうな気配・・・




「どうも、リースと申します。」




「あら可愛い、どうぞ中にお入り。」


可愛いって言われちゃった☆




+ + + + +




「じゃあママはお茶会行ってくるからいい子にしてるのよ。」




「はーい!!」


うん、セリアちゃんの「はーい!!」の破壊力エグ・・・




「ここが私の部屋よ。好きに使ってね!ちょっとお手洗いに行ってくるね。何かあったら部屋の外にいるメイドさんに言ってね。」




「はーい!」




・・・・・これは、夢か?何でこんな可愛い女の子の家に遊びに来てるんだ?いや、そんなことを考えるよりも先に部屋漁るぞ~♪えっと~、あ、セリアちゃんこんな恋愛小説が好きなんだ。って、百合ジャンルのやつもあるじゃん!!これはワンチャンあるか!?!?っといけない、 漁らねば。


・・・あ、クローゼットだ。 中にはセリアちゃんのパンt・・・いや待て、俺は何を考えているんだ!?それはやってはいけない。それをやってしまったら人としての一線を越えてしまうような気がする・・・!!盗るのはやめておこう。いや、でもちょっとだけ嗅ぐぐらいなら・・・周りに人がいないことを確認して・・・ひとまず棚を開けて・・・ゆーーっくりと持ち上げて・・・そして匂いを・・・




ガチャッ(ドアが開く音)




「セリア様、お茶をお持ちしまし・・・」




「・・・」




「・・・変態、ですか?」




・・・あっ、終わった。




「あ、えっと、これは、その、違くて、なんだろう、まあ、何というか・・・」




「何というか?」




「見逃してください・・・?」




「セリア様のお友達、ですよね・・・?」




「はい・・・」




「「・・・」」




「・・・分かりました。今回だけ、ですよ。」




・・・!!!マジか!!!神は言っている、ここで死ぬ運命さだめではないと!!




「本当ですか!?」




「はい。ただし、今夜12時ピッタリに、メイド寮の前に来てください。さもないとバラします。」




「・・・はひぃ。」




・・・俺は、どうなるんだ?

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