第3話
前世ではおばちゃんだけど、王女としての教育を受けていた私は女性に必要な教養と嗜みを身に付けていたからなのでしょうか。
教育を受ける必要がなかった私はすぐに侍女として後宮に入る事になりました。
攻略対象者である皇帝と家臣達は確かにイケメンです。
ですが彼等は私のタイプではありませんわ!
後宮に入ってからの私は攻略対象者達と接しない行動を心掛けていました。
皇帝のお手付きにならず、また臣下達とは接触していないのですから好感度が上がるはずがありません。
その甲斐があったのでしょうか?
私は皇太后の命令で後宮に入って来る女の子達の教育係に任命されると同時に、立派な雄っぱいを持っている細マッチョな騎士様の元に嫁ぎました。
これってゲームにはなかったルートですけど、実は騎士様と結婚してからが大変だったのですよ!
前世の私は彼氏いない歴=実年齢でしたので、身内以外の男性との接し方も付き合い方も分からないものですから結婚した当初は騎士様との関係は非常にギクシャクしたものでした。
ですが、今は騎士様の身体を考えて弁当を作ったり、一緒に出勤したり、家事を分担したり・・・・・・女の戦いに巻き込まれる事なく平穏な新婚生活を満喫しています♡
※前世の主人公は自炊していたので料理の腕はそこそこです。仕事では男性と話す事は出来てもプライベートでは何を話せばいいのか分からないという人です。
もし、皇帝を含む攻略対象者達が好みのタイプだったら間違いなくディアーヌは宦官などを買収したり、自作自演をしてライバルを蹴落としたりして正妻の座を掴む為に愛憎劇が繰り広げられていました。
皇后ルートを選んだ場合は皇帝を巡る争いと、第一皇子を次期皇帝にしたいラスボスな寵妃と自分の子である第五皇子を次期皇帝にしたいディアーヌによる後継者争いが繰り広げられます。
CSでやっていた後宮とか女の戦いを海外扱ったドラマみたいな感じ。
ですが息抜きとして思い浮かんだ話で、色々と深く考えた訳ではないのでこれで終わりです。
ヒロインとして転生したが、根は小市民な主人公にとって平穏な生活こそが幸せという事が言いたかっただけです。
乙女ゲームのヒロインとして転生した元おばちゃんは平穏な人生を歩みます 白雪の雫 @fkdrm909
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