第6話 再びの配信
話
【HELP!】精神魔法使いメルヘスが相談したいです………。【戦えない配信者】
1045柱が待機中 1分後に公開予定
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《コメント》
:一コメゲット
:2回目でHELPが入りましたw
:やっぱりダメじゃん!w
:いやいや、そんな即落ち漫画みたいな展開……ないよな?
:うーん、残念ながらその可能性の方が高いかなぁ
フェシズ:ママが相談に乗るわよ!!
『まもなく配信を開始します』
「はいはーい」
結局僕は人、いや神頼みすることにしました。
人間だって三人寄れば文殊の知恵って言うし、神様なら全能の知恵くらいになるんじゃない?
『………3、2、1、配信を開始します』
「どーも皆様。精神魔法使いのメルヘスでーす」
:うーん、ゆるい!
:とても助けが必要には見えないなw
フェシズ:さぁ、ママに相談してごらんなさい!
:今日もフェシズママが荒ぶってるなぁ
「相談したい事とは他でもありません。それは………」
:ゴクリ……!
:ドキドキ……!
:ワクワク……!
:キューン……!
:最後心臓撃ち抜かれてなかったか?
「今後どうしようかなって」
:まさかの相談事w
:この前の配信で計画はあるって言ってなかった?
:うーん、雰囲気軽い!
フェシズ:何かあったの?
「えっとねぇ、こっちの世界のことを簡単に調べたんだけど……」
僕は昨日調べたことを話す。
時々神様から質問が飛んでくるのでそれにも答えた。
「と言うわけで、大まかな目標として魔法少女の懐まで潜入ってのはあるんだけど、具体的にどんな立場で、どんな方法でってのが決まってないんだよ」
:なるほど、それを今から俺たちと決めようってわけだ
:面白そうじゃん
:新しいスタイルだね
:こう言うのは得意だから任せてくれ
フェシズ:楽しそうじゃない
「新しいスタイル?」
コメントに気になるのがあったから拾ってみる。
新しいスタイル………そもそも精神魔法使いって時点で新しいスタイルだと思うんだけど。
:今までの動画ってほら、投稿者が企画を決めて、その様子を投稿するって感じだったから
:こういう俺らも参加するってのはなかったんだよ
フェシズ:でも、このスタイルは良いわね。こう一体感があると言うか
:めっちゃ楽しい!!
あー、そっちね。
でもこのスタイルは前世では当たり前だったから特に意識も何もしてなかった。
でもまぁウケてるみたいだし、続けて行こうかな。
「それは良かったよ。じゃあ今後について話し合いといきましょう!
喋るの僕だけだけど」
:確かにwww
:細かいところはええねん!!w
「まずはどんな立場で魔法少女の懐まで潜り込むかだね。これが決まるとどんな方法でってのが決めやすくなる」
:なるほど
:ちなみに候補はあるの?
「候補はねぇ二つ、いや三つかな。一つ目は僕が魔法少女になる。二つめは魔法少女の補佐役であるマジックヘルパーって組織に入る。三つ目は政府の権力者になる、だね。正直三つ目はつまんないと思うから検討するなら前者二つかな」
:魔法少女になるが一番効果的なんじゃないの?
:だよね。結局当事者になるのが手っ取り早いし効果的
:と言うかマジックヘルパーって何?
「マジックヘルパーはねぇ、魔法少女の手助け人を英語にして、さらに短縮した呼び方だね。
基本的にはマネージャーみたいな存在で、政府と連携が取れるように間に入ったり、精神的ケアなんかもするらしいよ」
:なるほど、つまりマネージャーだな!
:お前、メルヘスが行ったことまんまじゃねぇか
:そっちも良いねぇ
フェシズ:私はマジックヘルパー派かしら
「ママはマジックヘルパー派か。ちなみに理由を聞いても?」
フェシズ:だって戦わないじゃない。魔法少女になったら戦わなきゃいけないんでしょう?
:あー確かに、戦わなきゃいけないんだったらメルヘスにとって致命的だな
:すっかり忘れてた。戦力は魔物だけだもんなぁ
「まぁ確かに魔法少女になるならその懸念点もあるよ。けどマジックヘルパーにも懸念点があってね」
:おっと、まさかマジックヘルパーにも落とし穴が?
:戦えないって不便ねぇ
フェシズ:マジックヘルパーに懸念点?あるかしら?
「マジックヘルパーって本名バラして活動してるんだよね、魔法少女と違って。だからこの世界生まれじゃない僕は戸籍がないんだ」
:戸籍……確か身分関係を公に証明するやつだったよな
:それが無いと何か問題あるの?
「問題大アリだよ。魔法少女って言う世界の救世主のサポーターだよ?身元確認なんて何回もするに決まってる。そんな時に戸籍がないってバレたら………下手すれば消されるよ」
:天使はそんな簡単に死なないって事は置いといて、確かにそれはまずいかもね
フェシズ:でも戸籍って後からでも取得は出来るんじゃなかったかしら?
:逆に魔法少女なら戸籍とかはいらないの?
「魔法少女は正体を隠して活動してるからね。多分政府も余計な手出しをして魔法少女にそっぽ向かれたくないだろうしさ。あとママのやつは多分国籍とかのやつじゃないかな?」
フェシズ:そうだったかしら?
:でも、かといって魔法少女にもなれないだろ?
:戦えないしねぇ
:戦わないで、身元確認がない何て都合の良い役回りなんてないかなぁ
「戦わないで身元確認がない、ねぇ。そんな都合の良い役回りなんてないでしょ……
いや、待てよ……」
:お、何か思いついたのか?
「まぁね。簡単な話だったんだ。なければ作ればいいってね!!」
:期待して損した
:はい、かいさーん
フェシズ:メルヘス、あなた疲れているのよ
:急な脳筋w
「いやいやいや待って待って。ちゃんと最後まで聞いてよ。戦わなくて身元確認がないってことは要するに戦わないで良い魔法少女ってことでしょ?」
:まぁそうだな
:確かにそう解釈できる
フェシズ:でも戦いが免除される魔法少女なんているの?
「いないね。けど似たような事例が無いわけでは無いんだ。回復とかのサポート型の魔法少女は出来るだけ戦わないような立ち回りが求められる。つまりサポート型の魔法少女は極論戦わなくても良い」
:まぁ極論そうだな
フェシズ:でも精神魔法は回復なんて出来ないわよ?
:バフも投げれないし
:デバフは行けるけど、結局戦場に行くなら最低限戦えないと
「ふふふ。これが問題無いんだなぁ。実は精神魔法、回復が出来たのです!!」
:な、なんだってぇ!?
:いやいやいや無理でしょ!根本的に向いてない!
フェシズ:やっぱり疲れて………
:あ、なんとなく分かった。多分俺らが考えてる回復する対象と違う気がする
「あ、正解。精神魔法が癒すんだから精神に決まってんじゃ〜ん」
:でも精神なんて目に見えないものを癒す力なんて受け入れられるのか?
:人間だから結構疑いそう
フェシズ:つまり、今からはどうやって貴方を魔法少女としてデビューさせるかの話し合いになるわけね
「まさにママの言う通り。次はデビューをどう演出させるかになるわけだ」
いやぁやっぱり配信はしてみるものだね。
あっさりと良い案が出たんだからさ。
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読んでいただきありがとうございます。本日はもう1話、1時間後に投稿します。良ければそちらもご覧ください。
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