第12話 対竜王
「さあ、戦おうか! 竜王リントヴルム!!」
そして私はその竜、竜王リントヴルムと対峙する。竜王を倒すために。私の能力を上げるために!
まず私は竜王に向けて、炎の竜巻をぶつけた。
竜には炎は効きにくいとはよく言うが、まあものは試しだ。倒せなくてもまあそれは当たり前のことではある。せっかくの戦闘だもん、ゲームみたいに楽しまないと!
そしてそんなことを考えていると、竜巻が竜に直撃した、
それをみて、私は駆け出し、煙の中、竜を直接氷を纏った拳で殴り倒す。だが、案の定効いていない。まあこれで勝てれば、そんな楽な話はない。そして竜の口に炎が込められ、私の方に発射される。それを、
「メルドラゴ!」
と、炎をぶつけ相殺する。だが、その隙に竜王が氷のブレスを吐いていたらしく、私の腹に直撃し、氷で私の体が凍りつく。
これはやばい!! と、瞬時に思い、体に炎を当ててそのまま氷を溶かす。暑いし痛いけどやむを得ない。そしてすぐさま、竜王の元へと走って行き、
「サンダーラーフ!」
雷撃をぶつける。竜王は雷が当たっている時間中軽く苦しみ、ダメージを受けたような感じをを出す。だが、竜王はすぐに何もなかったかのように空へと飛び上がった。やはり竜王、ただの竜じゃないようだ。
そして竜王は空からこちらに向けて青い炎を吐いてきた。
青い、これはまずい。流石に私にもわかる。青はなんか温度が高いとかなんとか聞いたことがある。くらったら熱いだろう。熱いのは嫌だ。火傷なんて私に似合わない。
そこで、全力で青い炎から逃げた。
まるでゲームのように乱雑に落ちていく炎を必死に避けまくる。
当たりたくない一心だ。当たるのが怖い、熱いのが怖い。
そして時間にしておよそ十分後、炎が止んだ。
「……長すぎでしょ」
流石に疲れた。
そして竜王は炎じゃあ私を滅しきれないと判断したのか、今度は直接しっぽで私を攻撃してきた。襲い掛かるしっぽを上にジャンプして避ける。
すると、竜王のしっぽから炎の弾が飛んできて、私に当たった。あーもう痛いなあ! と言いたいのを抑えて、仕返しに炎をこちらもぶつけた。当然痛くはないだろう。だが、これは私のストレス発散だ。攻撃ではない。
そして、案の定その攻撃に竜王は、意にも空に飛びあがり、私に向けて突進してきた。それを食らうのは嫌だと思い、すぐに場所を変えたが、それが良くなかったらしい。すぐに空から炎が飛んできた。私の四方へと。それをよけると、そこには地面から岩が飛び出してきた。なるほど、ここに誘い込んだらしい。そして岩に突き刺さった私は数発竜王の炎を食らった。
「いったいなあああ!」
と、竜を召喚し、援護射的を頼みながら私は風のカッターを複数投げつけた。これでは竜のうろこはえぐれないだろう。だが、今はそれでいい。竜は私の命令通り、炎を吐いてくれていた。ありがたい、こんなにも命令に忠実な部下がいてくれて。
そして、風を投げた隙に、微妙な風を竜の懐にこっそりと仕込んでおいた。これで風を爆発させればダメージになるだろう。
そして今、爆発させた。風の中からどんどんと風の刃が飛び回る。我ながらいい作戦だ。風は隠しやすいし。
すると、竜王がもがいた。初のちゃんとしたダメージだ。その隙をついて、さらに畳み掛ける。
まず、拳に力を入れ、叩き潰す。だが、効いていないらしい。なので、殴るついでに拳から炎を出して、時限爆弾を作っておく。これにより、任意のタイミングで爆発させることができる。
そしてもう一発拳をぶつける。今度は氷だ。そして水、風とどんどん入れていく。
「流石にこれだけ入れれば大丈夫か……」
と、聞こえない程度の声で呟き、
「いけ!」
爆発させる。鱗の下は弱いようで思った通りに大ダメージを受けている。
「これで私の勝ちだ」
そう言った。その後、竜王が私の後ろで倒れた。かっこいい勝ち方トップスリーに入るね。これは。
「使役されよ。竜の王よ。我が眷属となりて、我を助けよ」
そう唱えた。もちろんこんなことを言う必要はない。ただのあれだ。かっこいいからしただけだ。
そして竜王が眷属になった瞬間、私の体に変化が生じた。これは……おそらく私が望んでいたものだ。これで私は最強になれ、飛ぶことが出来るかもしれない。帰るのもしゃらくさい。早速飛ぶための実験にする。
まずは私に竜の力を纏う。これで、竜の力を纏えたはずだ。これで、飛べるのか! まずこの状態で、、空に飛んでみる。これで行けたらこんなに楽なことはないが、私はそれを望む!!
「行けえええ!!!!!!」
と言って空に飛ぶ。しかし、すぐに重力によって地面に戻された。顔が痛い。
「はあ、そんな楽なことはなかったか……」
モチベが若干下がる。ソシャゲでガチャ引いて、最初の三〇連程度で何も出てないときに感じる。あれだ。
だけど、私にはまだ方法が残っている。今の私は竜王の力を纏った竜王詩音だ!!
そして、力を籠める、すると、体に藍色のオーラが出てきて、力があふれる。
「ふはははは、これが我の力が。よい、良いぞ!」
と、中二病感を爆発させておく。これで飛べるだろう。よしよし、力が満ち溢れてる。行ける! 行ける! 今の私なら!!!!
「良し! 行くぞ!!!!」
と、体に力を入れ、全、力を籠める。これで空を飛ぶ。
そして、勢いをつけるために走り出す! 何一〇メートルも、何百メートルも! そして、天に飛び立つ!
「うおりゃあああああああ」
血を蹴り、天に!
「あううう」
こけた。シンプルにこけた。これはコケただけだ。私が飛べなかったわけじゃない。という訳で、再挑戦だ!
「行けええええええええええええええええええええええええええええええええええええ」
飛び立つ! しかし、地面に体がぶつかる。
「もう一回!! うおりゃあああああああああああああああああああああああ」
そして、また地面にぶつかった。
トライ回数は実に一〇〇回にも及ぶ。だが、飛べなかった。だが、飛べなかった。私の努力は無駄だった。
その後、私はその場から動けなかった。涙は出ない、ただ、悲しさが心にあふれているのは事実だ。もう何時間が経ったのだろうか。もう、ここで死んでもいいやと思ったが、死ねないんだった。むしろ死にたいのはもともとだった。
はあ、とりあえず、服を脱ぐかとも思ったが、上の服を脱いだ瞬間、寒くて、やっぱりやめた。
そして、夜が明けたくらいの時に、帰還した。暗く薄暗いような気持ちで。
よく考えたら、当たり前の事ではあるが、誰も私を慰める人はいない。私が友を作ろうとしないからだ。とはいえ、やはり少しだけ寂しいものだ。こんな気分だと。
それから数日間、友達でも作ろうかと思ったが、よく考えたら私はコミュ障だ。日本でも友達がいなかった。そえに、やはり私にはこの世界の人々はゲームのキャラみたいなものに見えてしまう。そんな中どうして友達を作れようか。
そして無為に日が過ぎていく。
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