第29話 流れ弾

先日、定時で帰る営業「子持ち様」が「御局事務」にキレた。


「あれもこれも仕事振らないでよ!私は忙しいのよ!」


確かに事務がやるか、営業がやるか、曖昧な仕事で手間だけはかかる。

で、「子持ち様」は営業成績の悪い「お一人様」に振る様に主張したが、今度は「お一人様」がぶっちゃけた。


お忙しい方の為に、今でもサービス残業しているが、更に仕事来るんすかねぇ」


後は察しての通り、罵りあいになり、たまたま別室に居た「経営者」が飛んで来た。

そして御局から話を聞きお一人様の「サービス残業」の所でキレた。


「数字も作れず、権利だけは主張するのか!」


お前まで、しかも斜め上でキレるのか?

普通は互いの話を聞いて宥める役だろう?


で、触らぬ神を奉じて自分の仕事をしていると……。


「お前、何知らんふりしているんだ!話し合いに参加しろ!」


「独身なんだから、いいじゃない!」

とか個人攻撃ありの罵りあいが「経営者」のなかでは話し合いらしい。


で、何故か仕事の効率化や会社全体での数字の悪さなどで、ひとしきり御高説お説教を賜わった挙げ句、原因になった仕事が降って来た。

もちろん、リストラリストNo.1の自分は反論も何もない……キレたら負けだ路頭に迷う。


(この文の原案はサービス残業中に作られてます……。経営者も御局も子持ち様もお一人様もすでに帰りました)


(泣)


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