サワーズカメカメ

 むかしむかし、とある海辺の村に、浦島太郎という青年がおりました。釣りにいきたし。と思い、浦島は海辺に行くと、サワーズカメカメの着ぐるみをいじめているガキンチョ共がいました。


「カメカメカメカメサワ~ズカメカメ♪」


 と、着ぐるみはずっと歌っています。気持ち悪いです。浦島は、そんな彼をいじめるガキンチョ共の気持ちが、少し分かるような気がしました。


 分かるような気がしたので、咎めずに少し様子を観察します。


 すると、すっと着ぐるみが立ち上がり、仁王立ちになって腕組みをし始めました。ガキンチョ共は、急に立ち上がった着ぐるみに、思わず後ずさりします。


 それから数秒の沈黙の後、着ぐるみは頭の部分をスポっと取りました。


「あ、あいつって……!」


 なんと、KAT-TUNの亀梨くんです! イケメンです!


「君たち、僕はギリギリを生きていたいんだ。いつもね」

「はぁ……」


 亀梨くんは謎の倒置法で良く分からない事を口走り、そのまま着ぐるみを脱ぎ捨て、海を背泳ぎで渡っていきました。全裸でした。


「不思議な人やな……」


 それでもやっぱりイケメンではあったので、浦島は、羨望のまなざしを彼に向け続けたといいます。


 めでたしめでたし。

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