12・メッシとクリスティアーノ・ロナウド

 よくよく比較されるメッシとロナウド。

 どちらがすごいのか?


 メッシはバロンドール7回。

 ロナウドは5回。

 尋常な数ではありません。




 メッシもロナウドも元々ドリブラーでした。

 プレーを重ねていくうちに、それぞれだんだんとプレースタイルを変えていきました。


 メッシは、ドリブラー。

 アルゼンチン式の足技のフェイントを多用せず、チェンジ・オブ・ペースとボディフェイント、細かいステップで抜いていくようなマラドーナの後継者です。

 そのうちにパス精度も尋常ではなくなり、アシストを連発するようになります。

 盟友のシャビ、イニエスタがバルセロナを退団すると、司令塔の役割をしながらゴールも連発するようになりました。

 フリーキックまで上手くなり、オフェンスに関しては神、としか言いようがありません。




 ロナウドもドリブラーでした。

 足技のフェイントを多用し、自分のテクニックを誇示し、ゴールやらアシストの数は気にせず、まるでサーカスをやっているようでした。

 マンチェスター・ユナイテッド在籍時、ファン・ニステルローイというセンターフォワードが、ボールをこねくり回し、なかなかクロスをあげないロナウドに対し、キレたことがあります。

 ロナウドより前の右サイドハーフはクロスの名手、デイビッド・ベッカムでした。そりゃファン・ニステルローイもキレます。


 ロナウドは今でこそゴールの代名詞ですが、チャンピオンズリーグで初ゴールを決めるまで数年かかっています。

 勝利に直結するゴールに拘るようになるのは2006シーズンくらいからです。

 意識が変わったのでしょう。

 バンバンシュートを撃つようになりました。

 無回転フリーキックの名手でもありましたが、ボールの質が変わることによって、無回転フリーキックの精度が下がってしまい今ではフリーキックからのゴールは少ないです。




 天才のメッシ、努力の秀才のロナウドと言われますが、フットボーラーとしてはメッシの方が天稟があるでしょう。

 アスリートとしては、ロナウドに軍配が上がります。

 よく言われるのが、ロナウドはメッシのライバルと言われるが、メッシと同列と語られるのはペレ、マラドーナである、ということです。

 

 同じ時代に、これだけの期間、このレベルのサッカー選手が二人いたことはありません。

 10年以上続いた、メッシ・ロナウド時代。

 これが、今回のワールドカップで完全に終息を告げそうです。


 どちらが最終的に優れた選手であるのか。

 最後のワールドカップになるであろう、2022カタール大会。

 見逃せません。

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