04・森保一

 いよいよ明日初戦、ドイツ戦を迎える日本代表!


 日本代表を率いる、森保一もりやすはじめ監督。

 あらためて、彼はどういう人物なのでしょう?

 ウィキペディアを見れば一目瞭然ですが、かいつまんで行きましょう。


 1968年8月23日生まれの54歳

 174cm 68kg


 森保監督は、日本サッカーリーグ・JSLのマツダ出身です。

 今のサンフレッチェ広島ですね。

「森保 一」なのですが、「森 保一」と読まれることが多く、そのためあだ名が『ポイチ』となりました。

 これは自身の自伝のタイトルにもなっています。


 アメリカ・ワールドカップ予選において、森保さんは当時の日本代表監督、ハンス・オフトの寵愛を受け『オフトの申し子』との異名を取るようになります。

 また当時、一般的ではなかった『ボランチ』という単語を浸透させることになります。

 それまでは『守備的ミッドフィルダー』という言い方が普通でした。

 自分のところだけかもしれませんが『ワイパー』という呼び方もあったかもしれません。




 私の小説の方にも、話でこう書かれています。


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 ボランチとは『ポルトガル語でハンドル』を意味し、チームの舵取り、運転をするからボランチと呼ぶ、というのは一般的に知られているが、真っ赤な嘘だ。

 ボランチとは、アルゼンチンのミッドフィルダー『カルロス・ボランチ』に由来する言葉だ。アルゼンチン出身のカルロス・ボランチがブラジルであまりにも中盤で見事なプレーを魅せるので、『ボランチのようにプレーしろ』と言われたのが、『ボランチ』というポジションの正式な由来である。

 そしてダブル・ボランチのうち、守備的なボランチを第一ボランチといい、攻撃的なボランチを第二ボランチという。


 良質なボランチは世界的に見ても少数だ。

 1994年のワールドカップで優勝したときのキャプテン。日本でも活躍したドゥンガ。彼でさえ守備的であり過ぎると批判を浴びている。それどころか『ドゥンガの時代』というある意味、暗黒時代的な言われ方をしている。

 その頃に『ブラジル的な』ボランチがオランダで生まれたと言われている。ASミラノのフランク・ライカールトである。



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『ボランチ』とは実は人名なのでした。

 他にも『パネンカ』やら『クライフ・ターン』みたいに人名が技名になっているものがありますよね。

 まるで体操じゃないですか!


 また、カズこと三浦知良さんがイタリアに移籍した際に、

「ミランのオランダ・トリオでキーマンは誰だと思う?」

 と、尋ねられ、カズが

「ライカールト」

 というと、相手は

「この日本人は、サッカーをよくわかっている」

 と感心したという逸話があります。




 森保監督は日本では珍しい、『良質な第一ボランチ』でした。

 守備能力と危機察知能力に秀で、回収したボールをオフェンス陣に渡すという地味な役割を延々としていたのです。

 英語でいう『アンカー』、イタリア語でいう『インコントリスタ』という役割でした。

 



 監督としても、サンフレッチェ広島をJ1三連覇に導き、決して無能ではありません。先任の監督の遺産や、当時のアシスタントコーチのことを言う人がいるかもしれないですけど。

 日本代表監督としても、アジア予選で4-5-1が通用しないとなると、4-3-3に切り替える柔軟さを持っています。


 東京五輪代表は、確かにメダルを取れませんでした。

 しかし元々、東京五輪の出場権を日本は持っていません。腕試しで参加したはずのアジア予選で、一次リーグ敗退しているからです。

 開催国だからこそ、日本はかろうじてオリンピックに出場できました。

 そこからベスト4にまで持ってきているのです。修正力が高いと思いませんか?


 なぜ叩かれることが多いのかというと、それは私にはわかりかねます。

 勝率も歴代の監督の中では屈指のはずです。

 日本代表に対するサポーターの要求が高くなっているのが一因だとは思うのですが……

 予選リーグ敗退とベスト16を交代で繰り返す、停滞したサムライブルーに、飽き飽きし始めているのではないか、と。

 今回は予選リーグ敗退の番のはずです。




 森保ジャパンの人気がないのは事実です。

 それはテレビ中継をなくして、ネット中継に売ってしまった日本サッカー協会やら、Jリーグ機構の問題であるとも思います。

 もしかすると4年後も森保監督は指揮を執っているかもしれません。

 母国の同じ監督に長いスパンを任せて成功したドイツのような例もあります。

 ドイツ、スペインと同組になって、予選突破できなかったから無能というのはあんまりにも……


 ただ、試合中の選手交代やら、戦術変更には私も思うところがあります。

 事前の戦略は巧いけれども、試合中の戦術は……と。

 臨機応変に対処するのが苦手なのかな、とか。

 アジアカップの決勝なんか、そう思わざるを得ないですよね?

 事実、先制された試合をひっくり返すことは、森保監督が率いる日本代表ではほぼありません。

 そう思うと、ワールドカップの選手選考は、かなり考えて選ばれたと思いませんか?

 そういう意味では、ジョーカーとして確実に試合に出てくるであろう三笘薫選手が選択肢に入っていることは、かなり心強いです。

 試合の流れを途中から変えるパスが出せる柴崎岳選手が選ばれたことも、納得がいきます。




 なんだが、いろいろと諸葛孔明みたいだなあとか、今書いてて思ったのでした笑

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