第5話 はぁ、水色の名前

 今日のテーマは、魔法少女の名前の聞き込み。

 さーて、早速、Buddyのキューブが捕らえた魔法少女は……お、水色の子か。

 周りに止められなきゃ名乗ろうとしてくれた子だ、

 あっさり名前を吐きそうだけど……閉じ込めといて名前だけ聞いて解散って、なんかヤダな。

 どうしよう……いや、ここは会ってから決めるか!


 そう意気込んで、俺はコックピットを出る。

 通路を三歩歩いた先に閉じ込めた魔法少女が、魔法少女入りキューブが待っている。

 こっちから見るとウィーンと自動ドア的なアレが開いて会える仕様だが、

 キューブ内の魔法少女側から見れば、ブラックホール的なのが開いて、俺が来た的な感じになる仕様だ。


 一度は名乗ろうとしてくれたのに敬意を評して、両脚フリーのI字拘束な水色の子。

 両脚フリーゆえに、腰を揺らしたり、脚をジタバタしたりしてるのを可愛いな、と眺めるのもそこそこに、

 水色の子の名前を尋ねようと、地に降りて見上げたら、スカートの中のパンツ――ホントはレオタード――がまる見え。


 吊り位置、高くしすぎた……いや、地面位置を低くしすぎた?

 どっちでもいい。ちょっと位置を調整して――といっても魔法少女に地を踏ませない高さにして――改めて目の前の魔法少女の名前を聞く。


「えっと、ハワイー……」

「ホントにあっさり名乗るじゃん、正直じゃん?」

 「質問に質問で返すな!」のくだりをやらなきゃかもと身構えたのは、余計な心配だった。

 てか、ハワイー?


「好きなんハワイ? お、じゃない、僕、海外経験皆無で、感覚がさっぱりなんだよね」

 あぶな、素で答えかけた。僕キャラ僕キャラ!


「いや、その、ブルーハワイのかき氷が好きで、名前にして」

「あ、そっち? 夜闇のなかだったり目ぇつぶったりして食べたら、

 ブルーハワイだろうとなんだろうと、無果汁シロップなら味に大差ないのに?」

「味はともかく、ブルーハワイの見た目が好きなんです」

「はあ、そう」


 ……とりあえず聞きたいことは聞けたけど、どうするか……。

 ……やっぱ、ちょっといじめよ。

 名前のもろもろ、思いの外、つまんなかったし。

 そういや、前回この子のお腹から下しか触ってなかったはずだから、

 今日は上半身触るか。

 一応蹴りで反撃されないように、「ワン」とこの子の拘束を一旦解いて、「ツー」でX字に板にはりつけて、「スリー」で四肢拘束。

 心を覗く鏡的なのは……作れたとしても触るのに邪魔だし、いらねーな。


「な、なんで……? わたし名乗ったのに……?!」

 ……っ! やば、もう勃った。

 魔法少女の悲痛な表情かおと声で勃つって、俺も大概変態だ。

「ハワイーだっけ? 僕が君の名前で抜けるように、君が僕を絶対忘れないように。そう思ったら、これが一番手っ取り早く覚えあえるかなって」


 ……この子、めちゃくちゃいい匂いすんな、まだ脱がせてないのに……。

 JKの匂いって言うの?

 いや待て、確かこの子、スカートの下はレオタードだから……とハワイーの上衣のボタンを外していく。

 ほら、白レオタード。

 まあでも、魔法少女的には下着と大差ないよね。

 現に、ハワイーの表情がぷるぷるしてる、可愛い。

 俺はハワイーの無防備な喉元を軽く舐め、チュウっと吸い付き、はむはむと唇だけでむ。

 おー、ぶっつけ本番にしては、きれいにキスマーク付いた。


 次は普段の俺より大きく、他の魔法少女二人より小さい、ハワイーの胸のキワや脇周りを責める。

 黙々とハワイーの胸周りを撫ぜたりつまんだりしてる俺が思うことは、次の問題。

 ……レオタードってどうやって脱がせんだろ? 俺、物心ついて以降にレオタードを着た覚え、ないし。

 スク水と同じ要領……としたら、一回上の衣装を全部ポイポイしなきゃじゃん、ダメだそんなこと!

 コスプレもので一二を争うNG行為!

 うーん、じゃあ……裂くか、レオタード。ちょっと申し訳ないけど。

 うーん、どっから、どんな風に裂こうか? てか、まず裂ける?


 論より証拠、案ずるよりなんちゃらと、ハワイーのレオタードの首ぐりを両手で掴んで縦に裂いたら「あれ? 紙?」ってぐらい容易く裂け、ハワイーのありのままの小ぶりな胸があらわになる。

 ハワイー、首ぐりを掴むちょっと前から涙目だったけど、レオタード裂いたら、泣いちゃった!!

 それでも、俺は止まる気が全くせず、ハワイーの涙を舐め拭って、ついでにうえからしたにキスしていき、俺をお待ちかねと言わんばかりに硬く張った突起を食む。

 それからしばらく、少なくとも俺は全く喋らないまま、ハワイーの柔肌を味わい、ふと目を開けたら、眼鏡のレンズの端に他の魔法少女二人が拘束されてるのが映った。


 ハワイーから離れて、レンズを今の視界全面に切り替えると、まだ入れてないのに光のない目をしてる――向こうからすりゃ、挿入の有無なんておまけか――ハワイーが見えた。

 ……謝罪は……悪役らしくないから

「……ごちそうさま。またね?」とお礼混じりに別れを告げ、俺は他の魔法少女キューブに向かった。

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