1章 6話 実践訓練終了へ
その頃レイダー協会の執務室では二宮が辻に東雲の行方を聞いていた
「そういえば東雲君は帰ってきてるはずがまだ戻ってきていないな」
「私が話を聞いたところどうやらイニーツィオ平原で新人のレベルアップをさせてるだとか電話でそう言ってました」
「例の異世界人か」
「はいですがかなり遅いですねもう戻ってきてもいいのですが」
辻は改めて東雲に電話することにした
その頃武を見守っていた東雲は突然電話がかかってきたので出た
「しもしもぉ皆大好き最強 東雲将真だよぉ~」
「ふざけないでもらっていいですか」
「なんだ辻か今忙しいんだあとにしてくれる?」
「レベル上げに何時間食ってるんですか」
「いやあ予想外のことが起こっちゃってねレア魔物が出現したんだ」
「レ、レア魔物!?まずいじゃないですかいくら才能がると言ってもその新人勝てないですよ」
「それで何か僕に用があるだろ?」
「はい会長が新人のレイダー登録申請書と今回の任務の報告書の提出を忘れずにお願いしますとのことです」
「ああはいはい分かってるって」
「ならいいですがってそんなことよりレア魔物は新人一人じゃ無理じゃないですか?」
「いや彼が言い出したんだ戦わせてくれって」
「はぁ!?なんで止めなかったんですか!?」
「だってこれからダンジョンに入るだろ?その時何が起きるか分からないもし自分より強い敵が出てきたら戦うか逃げるかって時に彼は一人で戦える強さが欲しい仮に仲間がいたとして仲間が戦う状況でない時に仲間を支えられる存在でありたい逃げたって強くなれない経験が僕を強くさせてくれるって彼は言ったんだ」
「確かにそうですけどそれって死んだら意味ないじゃないですか」
「まあねだからこそ今のうちに強敵との戦いは経験してもいいと僕は踏んだ最悪危なくなったら僕がフォローにはいるし」
「東雲さんがフォローに入るなら心配ないのですがなんで武君の提案に乗ったんですか」
辻の疑問を聞くと今までの記憶がフラッシュバックして返答に詰まった
「東雲さん?」
「ああごめんそれは僕と同じような目に合わないためだよ仲間は大切にしなきゃね」
「はぁ…それはどういうことですか」
「いやこっちの話さ」
その頃武は二刀流のゴブリンとの再戦を挑んでいった
するといきなりその魔物はトップギアをかけて斬りかかってきた
いきなり!?
武は咄嗟に防ぎ二本の剣で斬り合いでは勝てないことはわかっていたしかしこの力強さと剣の速さに翻弄されるしかなかっただが一つだけその打開策があった
武は打ち合いの中すぐさま距離を取ったそれにつられて二刀流のゴブリンは間合いを詰めてきた
そこで武は一気にその魔物の頭上を飛んだ幸いなことに自分よりも背が小さかったので楽々飛べた
そこから一気に空中からジャンプ斬りをする
ジャンプ斬りをしてきた武に二本の剣で防御した
やはりガードされたかだがここで終わりじゃない所詮お前は馬鹿力がお得意な低知能の魔物だ俺が剣以外を使わないと思ったか!
空中で二刀流のゴブリンの魔物の脇腹を蹴った
すると魔物のバランスは崩れ防御していた二本の剣も同時に解かれたその隙に空中で相手を捉えジャンプ斬りを放った
ギャシャァァァァ!!!
さっきの三連撃の攻撃よりも深くダメージが入ったのを感じていた
今のはかなり手ごたえはあっただろだがまだ倒せた感覚はねえあいつの体力を0まで削り取るまでは油断はできない
すると魔物は立ち上がり首を左右に動かし二本の剣を構えていた
何の構えだ…
その瞬間一瞬にしてその場から消え去ったように見えた気づいた瞬間には右胸から腹部にかけて深い斬撃をいつの間にかくらっていた
「がはっ!うぐっ!」
マジかよまだこんな手札隠し持ってたのかよ早く回復薬を…
武は回復薬を取り出そうとするが残り二つは地面に割れて液体がこぼれていた
くそっさっきの攻撃の衝撃でポッケから落ちて割れたのか
二刀流のゴブリンの魔物はニタニタ笑いながらこちらに近づきトドメを刺そうとした瞬間身体が半分となって倒れていった
「大丈夫かい武」
「東雲さん…」
すぐに東雲は回復薬で武を全回復させた
「俺は弱いですね…でもこの戦いがいつか大きな財産になると信じています」
「でもよく戦った方だよ格上の相手にダメージを何回か入れたそれだけでも十分収穫だ」
「はい…それでこの時って経験値って東雲さんだけに入るんですか」
「いやこの場合は経験値が半々に入る僕にとってはしけた経験値だけど君にはかなり入ったんじゃないかな」
武はレベルを確認する結構上がっていた
Lv 11
「結構上がってましたレベル11…でもなんかやり切った感がないんですよね」
「まあそのフラストレーションはダンジョン攻略でぶつけると良いね」
「そうですねそれで目標のレベル7を超えたってことは…」
「ああとりあえず君の新人研修はここまでかなこれからはレイダーとしての精進を忘れないようにね」
「はい!」
「それじゃあレイダー協会に行こうかレイダー登録をしないと始まらないからね」
「分かりました」
その頃レイダー協会の4Fでは5人のメンバーが何やら不穏な雰囲気で話し合いをされていた
「なあ天津お前回復兼アタッカーだろ?なんで回復ばっかで攻撃に参加しない?」
「で、でも狩谷リーダー…皆…攻撃しかしなくて…しかも被ダメージも多くて私が回復に回らないと…!」
「だから言ってるでしょ回復したらすぐに攻撃に参加してって」
「そんな…私攻撃スキルを持っていませんし…」
「恵奈の言う通りだはあこんな立ち回りのヒーラーアタッカーかよ情けないなしかも攻撃スキルも持ってないってどういう不良品だよお前は今日を持ってこのチームから出て行ってもらう俺達イービルスターズをな」
天津はそう言われて自分の中でショックであったが潔く出ていくことを決意した
「分かりました」
「ったく異世界人だから有能な力を持ってると思えばとんだ宝の持ち腐れだな」
「ほんとそうですねさっさと消えてください」
「はい」
天津はすぐにその会議室から出ていった
「それでどうするの新しいヒーラー雇う?」
「ああそれが一番いいなできれば有能なやつに募集をかけよう」
「分かったよ」
狩谷たちはすぐにヒーラーの募集要項を作成した
その頃レイダー協会へと到着した武と東雲はレイダーの登録をするために1Fの受付フロアへと向かった
「ここがレイダー協会…」
「そっ!結構大きいでしょここはそれなりに施設がそろってるからね」
東雲さんが言うには1Fにはレイダーの登録の受付やダンジョンの受付、休憩できるラウンジがあり2、3Fには食堂やバイキングが設置されており4Fから8Fまでチームの会議室があり9F、10Fには1Fの休憩できるラウンジより広いスペースの休憩室が主にあるそして11Fはレイダー協会会長の執務室がある場所である
中に入るとこちらとすれ違う形で自分と同じくらいの身長で髪は綺麗な青髪のボブカットに細身でスタイル抜群で胸もかなりの大きさだった男なら誰でも惚れ込みそうな美少女であった
「おお姫菜どうしたんだ一人で?」
「あ、お久しぶりです東雲さん…これから宿に戻るところなんです」
「そっか」
「あのこの人は?」
天津は武の方を見ると頬赤らめすぐさまその場から去る
「すみません…!急いでいるので…」
そう言ってすぐさまロビーから出ていった
「さっきの彼女は君と同じ最近招待された子だよ名前は
「そうなんですね」
「おやおや~もしかして惚れたのかなぁ~」
「いやそういうのじゃないですよ!」
「またまた~年頃の男子はああいう子に惚れるんじゃないの?」
「なんかどこか悲しそうな顔してました何があったか分かりませんが」
「そうかなそう言われてみれば確かにそう見えたかな」
武は天津の後ろ姿を心配しながら見続けていた
────────
神里武 Lv 11
使用技 乱流斬
天津姫菜 Lv ?
東雲将真 Lv ?
────────
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます