第59話 見つけた
昼の12時になったので、教室から持って来たお弁当を開けていた。お弁当の中身は、シャケとお肉とだし巻き卵。あと、ピーマンと牛肉炒め。ピーマンと牛肉炒めは、焼肉のタレと絡めて焼いているので絶対に美味しいやつ。
てか、よくよく考えたらピーマンしか野菜ないな〜っと思いつつご飯と一緒に食べていた。
すると、何故かこの空き教室の扉が開く音がした。
1年前にも、この教室にいたが誰も来なかった。先生も生徒も。だから、誰も来ないと確信していたんだがな。まさか、だれか入ってくるとは予想外。
しかも、お弁当を食べているときにだ。
お弁当を食べているところを見られるのは、恥ずかしい。だから、俺はお弁当に蓋押してそっと机の下に隠れて息を殺してこの空き教室から出ていくのを待っていたのだが一向に出ていく気がしない。
机下で、顔とかが見えない。
早く出ていってくれないかな〜っと思っていた。だけど、その思いは通じなかった。俺が開くれている場所に近づき俺が隠れている机に触れ移動させて来た。
「見つけた〜」
「うぉお!?」
学校で、初めてかなぐらいの大きな声で驚いてしまった。
「せ、先輩。し〜です。」
宮村は、俺の口に手を当てしゃべれないようにして、一緒に隠れて来た。さっきの、俺の驚いた声で先生がやってきた。『ここじゃないのか?』と言って先生が別のとことにいった。
もし、バレたらこの教室が使えなくなるからな。俺もドキドキしながら生きおこらしていた。
先生がどっかいったのを確認して、宮村は俺の口に当てている手を退けてくれた。
「ふう〜行ったか。っていうか、なんでお前がここにいるんだよ。メイドのやつやってたんだろ?」
「そうですけど?」
「じゃあ、戻れよ。」
「嫌です。先輩が、僕のことを見ずに写真だけっていうのが気に食わないんです。それに、僕が先輩のためにこんな恥ずかしい思いをしてまでメイド服を着ているのにも関わらず、先輩も勇気出して僕のところに来なかったのが気に食わないんです!!」
そう、少し怒りながら俺が逃げないよう右手と左手で俺が逃げないように壁ドンみたいな感じで逃げられないようにして来た。
「先輩。どうですか?僕のメイド服は!!」
「う、うん。可愛いと思うよ。」
なんか、メイド服を着て少し化粧をしているか?いつも以上に可愛くて目を合わせることができない。
いつもは、そんなことがないんだが....やっぱり少し無理だ。
「なんで、目を逸らすんですか!!」
「い、いや....」
「先輩は僕のことが嫌いなんですか!?」
そう、涙目になりながら言われてしまった。
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